軍全体の規模
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/02 07:56 UTC 版)
軍全体、つまり特定の国(政府)に属する軍のすべてと、特定の戦役で単一の部隊として移動できる戦術単位である野戦軍とは、別々に考える必要がある。 軍全体の規模の拡大は、軍事革命の重要な問題として、何人かの学者によって検討されてきた。2つの主要な論文があり、17世紀から18世紀の経済的および人口統計的成長の結果か、同時期の政府の拡大と中央集権化のいずれかが主な原因と考えられてきた。 しかし、一般的な主張に反対する人もいる。たとえば、I.A.A. トンプソンは、16〜17世紀のスペイン軍の規模拡大が、地域の反乱に対する中央政府の弱体化とスペイン経済の崩壊とにどう影響したかを指摘している。一方、サイモン・アダムスは17世紀前半にそのような規模拡大があったかどうか疑問だとしている。 規模拡大がはっきりしているのは、17世紀後半、諸国が三十年戦争が終わるまで続いていた傭兵的な仕組みへの依存を離れ、政府が直接に軍隊を徴募して武装させるようになってからである。 この時期を通していくつかの国で組織化された地方的な、そして地域的な軍制は、国の軍隊の基盤となる人的資源の拡大に貢献した。にもかかわらず、依然として外国人傭兵もヨーロッパ諸国の軍隊においてかなりの割合を占めていた。
※この「軍全体の規模」の解説は、「軍事革命」の解説の一部です。
「軍全体の規模」を含む「軍事革命」の記事については、「軍事革命」の概要を参照ください。
- 軍全体の規模のページへのリンク