軌道要素間の関係とは? わかりやすく解説

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軌道要素間の関係

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 00:57 UTC 版)

2行軌道要素形式」の記事における「軌道要素間の関係」の解説

軌道要素のうち、2行軌道要素形式には次の要素直接含まれている。 t 0 {\displaystyle t_{0}} : 元期 (Epoch) i 0 {\displaystyle i_{0}} : 元期における 軌道傾斜角 (inclination) Ω 0 {\displaystyle \Omega _{0}} : 元期における 昇交点赤経 (longitude of the ascending node) e 0 {\displaystyle e_{0}} : 元期における軌道離心率 (Orbital eccentricity) ω 0 {\displaystyle \omega _{0}} : 元期における近点引数 (Argument of periapsis) M 0 {\displaystyle M_{0}} : 元期における平均近点角 (mean anomaly) n 0 {\displaystyle n_{0}} : 元期における平均運動 (Mean Motion) これらの要素は、厳密な二体問題成立する場合定数であるが、次のような原因による摂動変動する地球の重力ポテンシャル球対称からのずれ 地球の大気による抗力 太陽光圧太陽風地球以外の天体(月、太陽他の惑星など)の重力 2行軌道要素形式には、主に平均運動時間変動補正する次のような情報含まれている。 n ˙ 0 / 2 {\displaystyle {\dot {n}}_{0}/2} : 元期における平均運動時間についての1次微分を2で割った値。 n ¨ 0 / 6 {\displaystyle {\ddot {n}}_{0}/6} : 元期における平均運動時間についての2次微分を6で割った値。 BSTAR : 地球大気抗力による平均運動への影響を表すパラメーター n ˙ 0 / 2 {\displaystyle {\dot {n}}_{0}/2} および n ¨ 0 / 6 {\displaystyle {\ddot {n}}_{0}/6} はSGP用いられているが、SGP4では用いられていない逆に BSTARSGP4用いられているが、SGPでは用いられていないSGPSGP4では、地球の重力ポテンシャルモデルなどを用いて2行軌道要素形式含まれる元期 t0 における軌道要素の値から、任意の時刻 t における次の軌道要素の値を予測している。 i {\displaystyle i} : 時刻 t {\displaystyle t} における軌道傾斜角 Ω {\displaystyle \Omega } : 時刻 t {\displaystyle t} における昇交点赤経 e {\displaystyle e} : 時刻 t {\displaystyle t} における軌道離心率 ω {\displaystyle \omega } : 時刻 t {\displaystyle t} における近点引数 M {\displaystyle M} : 時刻 t {\displaystyle t} における平均近点角 n {\displaystyle n} : 時刻 t {\displaystyle t} おける平均運動 以下の軌道要素は、2行軌道要素形式には元期 t0 における値が直接含まれていないが、任意の時刻 t における平均運動 n と離心率 e から、t における値を計算可能である。 a {\displaystyle a} : 時刻 t {\displaystyle t} における軌道長半径(Semimajor axis) l {\displaystyle l} : 時刻 t {\displaystyle t} における半通径(または半直弦)(semi-latus rectum) q {\displaystyle q} : 時刻 t {\displaystyle t} における近点距離 (Periapsis) Q {\displaystyle Q} : 時刻 t {\displaystyle t} における遠点距離 (Ap(o)apsis) T {\displaystyle T} : 時刻 t {\displaystyle t} における軌道周期(Orbital period) これらには、次のような関係がある。 a = G M E n 2 3 {\displaystyle a={\sqrt[{3}]{\frac {GM_{E}}{n^{2}}}}} l = a ( 1 − e 2 ) {\displaystyle l=a(1-e^{2})} Q = a ( 1 + e ) {\displaystyle Q=a(1+e)} q = a ( 1 − e ) {\displaystyle q=a(1-e)} T = 2 π n {\displaystyle T={\frac {2\pi }{n}}} ここで GME は地心重力定数(万有引力定数地球質量の積)でありGME = 3.986004418(8)×1014 m3 s−2 である。 地球中心衛星間の距離を r とすると、 r は真近点角 ν の関数として次の形に表すことができる。 r = l 1 + e cos ⁡ ν {\displaystyle r={\frac {l}{1+e\cos \nu }}} また、r は、離心近点角 E の関数として次の形に表すことができる。 r = a ( 1 − e cos ⁡ E ) {\displaystyle r=a(1-e\cos E)} 真近点角 ν と離心近点角 E の関係は、次のうになるtan ⁡ ν 2 = 1 + e 1e tanE 2 {\displaystyle \tan {\frac {\nu }{2}}={\sqrt {\frac {1+e}{1-e}}}\tan {\frac {E}{2}}} 離心近点角 E と平均近点角 M の関係は次の式(ケプラー方程式)で表される。 M = E − e sin ⁡ E {\displaystyle M=E-e\sin E} 平均近点角 M は次の式で表されるM = M 0 + n 0 ( t − t 0 ) + δ M {\displaystyle M=M_{0}+{n_{0}}(t-t_{0})+\delta M} δM は摂動による M の変動を表す項であり、摂動なければ δM = 0 である。 時刻 t における 平均運動 n は 、時刻 t における平均近点角 M の時間微分である。 n = M ˙ = n 0 + δ M ˙ {\displaystyle n={\dot {M}}=n_{0}+\delta {\dot {M}}}

※この「軌道要素間の関係」の解説は、「2行軌道要素形式」の解説の一部です。
「軌道要素間の関係」を含む「2行軌道要素形式」の記事については、「2行軌道要素形式」の概要を参照ください。

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