越後姫【エチゴヒメ】(野菜)
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登録番号 | 第5196号 |
登録年月日 | 1996年 10月 15日 | |
農林水産植物の種類 | いちご | |
登録品種の名称及びその読み | 越後姫 よみ:エチゴヒメ |
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品種登録の有効期限 | 15 年 | |
育成者権の消滅日 | ||
品種登録者の名称 | 新潟県 | |
品種登録者の住所 | 新潟県新潟市新光町4番地1 | |
登録品種の育成をした者の氏名 | 倉島裕 野本知男 | |
登録品種の植物体の特性の概要 | ||
この品種は,「ベルルージュ」×「女峰」の選抜系に「とよのか」を交配して得られた実生から選抜・育成した品種で,草勢が強く,果実が円錘形で大きく,休眠がかなり短い品種である。 草姿は立性,草勢は強,草丈は高,分げつの多少はやや少,ランナー数は中である。葉色は濃緑,葉の形状は上向き,葉数は中,葉柄の太さはやや太である。果皮の色は鮮紅,果形は円錘,果実の大きさは大,果肉色は橙赤,果実の光沢は良,果実の溝は少である。花の大きさはやや小,花弁の色は白,花房当たりの花数は少,花柄の太さはやや太,花柄長は中である。果実の硬さは硬,無種子帯は少,そう果の落ち込みは落ち込み大,そう果のアントシアニン着色は淡,そう果数は粗,果実の香りはかなり多である。季性は一季成,開花始期はやや晩,成熟期は晩,開花位置は葉より下,休眠性はかなり短,可溶性固形分含量はかなり高,酸度はやや低,日持ちは長である。うどんこ病抵抗性及び輪斑病抵抗性は低である。 「とよのか」と比較して,草姿が立性であること,果実の溝が少ないこと,そう果の落ち込みが大きいこと,そう果数が粗いこと,成熟期が晩いこと等で,「女峰」と比較して,果実の大きさが大きいこと,花柄長が短いこと,そう果の落ち込みが大きいこと,そう果数が粗いこと,成熟期が晩いこと等で区別される。 | ||
登録品種の育成の経過の概要 | ||
この品種は,新潟県園芸試験場(北蒲原郡聖籠町)において,育成者の保有する 「ベルルージュ」×「女峰」の選抜系「5/6-996」に「とよのか」を平成元年に交配し,その実生を育成して2年より選抜を重ね,4年に目標とする特性を有しているのを確認して育成を完了した。 なお,出願時の名称は「61/11-1」であった。 |
越後姫
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/11 21:41 UTC 版)
越後姫(えちごひめ)は、新潟県が育成したイチゴの品種の1つ[1]。
概要
ベルルージュと女峰とを交配させた株を選抜し、とよのかを交配して得られた実生から選抜、育成した品種である[1]。
品種登録は1993年10月に出願され、1996年10月に登録、2011年10月に期間満了で育成者権消滅となっている[1]。
越後姫は約2か月かけて熟成させるため、短期間で熟したイチゴと比べた場合、大粒で酸味が少なく繊細な甘さが特徴となっている[2]。一派的なイチゴと比べると甘い香りにも特徴があり、可憐でみずみずしいこと、「大事に育てられた姫様のよう」ということで「越後の姫」=「越後姫」と名付けられている[2]。
新潟県内では人気の高い品種であったが、生産量が少ないことと、柔らかいので輸送に不向きなため、新潟県外にはほとんど出荷されずにいた[2]。JA北越後が輸送方法を検討した結果、東京都内の百貨店などでも越後姫の取り扱いが始まったほか、JA北越後からの産地直送も可能となった[2]。
特徴
- 果実の特性
- 栽培時の特性
開発時の目標
新潟県のは気候は、冬は積雪が多く日照時間が少ないが、春は高温多湿で日照時間が多くなるという二面性を持っている[3]。このような二面性の気象条件であっても栽培可能で、5月末まで高品質な果実が収穫できること、果実の大きさがそろっており、収穫やパック詰めの労力が軽減できることを目標として育成が行われた[3]。
育成時には半促成作型を適応としていたが、栽培技術の向上によって、2012年時点では促成栽培が中心となっている[3]。
出典
- 越後姫のページへのリンク