贈答品としての月餅
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/25 23:34 UTC 版)
旧暦の 8月15日の中秋節の時、家族や親しい友人が集まり、月を愛でてこの菓子を食べる風習がある。現在は、中秋節が近づく頃、親しい人やお世話になっている人にこれを贈ることが盛んである。数多く贈る手間を省いたり、新しいものを入手できるように、特定の店で使える月餅専用の商品券で贈る場合もある。数を多く贈ると結構な出費となるので、香港では毎月積み立てをして商品券を受け取れる様にする制度もあった。 金箔を貼ったり、素材に凝った豪華な物が出てきている他、箱に時計や洋酒といった高価な商品を詰め合わせて売る商法もあり、贈賄問題となる例もある。そのため、中国政府は 2005年の国家標準GB 19855-2005によって、月餅の包装や詰め合わせものの価値が、月餅そのもののコストの25%を超えてはならないと規定した。ただし、この標準は2015年にGB/T 19855-2015に改訂され、強制的な標準から推薦に変えられたほか、コストに関する記述は削除された。 その後も、依然として贈収賄のツールに使用される例が目立ったことから、2012年には「月餅」と明記された箱に月餅以外のものを入れることを禁止したほか、2013年には公費での月餅購入を禁止する通達を出している。 台湾では、募金のため、中秋節前、台湾の福祉関係機関・団体も障がい者が作り、または協力食品会社が提供する月餅や蛋黃酥の詰め合わせをチャリティー販売する。
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