諸外国での運用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/06 04:32 UTC 版)
カナダでは、1942年から国産化した。ロングブランチ(英語版)の工場では、約134,000丁のMk.IIが製造された。イギリスとは異なり、カナダは直接にドイツの脅威に晒されておらず、本土爆撃も受けていなかったため、一般的にカナダ製ステンガンの品質はイギリス製よりも優れていたと言われている。 オーストラリアでは、1941年にイギリスからステンガンの図面とサンプルを受け取っていたが、軍部はその性能に満足せず、独自の改良を加えることとした。このモデルはオーステンとして知られ、MP40を参考にしたいくつかの変更が加えられている。生産は1942年から1945年まで続き、1944年からはより性能が優れたオーウェン・マシンカービンに更新されていった。 ニュージーランドでは、1941年に飛行場警備を目的にステンガンを採用した。当初生産されたステンガンはイギリス製のMk.IIと同型だったが、後にローカル・パターン(Local Pattern, LP)と通称されるモデルも設計された。これは以前にMk.IIIで試みられたのと同様、1枚の板金を丸めて溶接した簡素なレシーバーを備えていた。 国共内戦下の中国でも、ステンガンのコピーが試みられた。国民党政府においては、イギリス製ステンガンのコピー銃がM38なる名称で量産された。M38はトリガーハウジングカバーの底が直線的であることと、フルオート射撃のみ可能でセレクタレバーがない点で、オリジナルのステンガンと区別できる。M38は後に兵器廠を接収した共産党軍でも使われ、一部は7.62x25mmトカレフ弾仕様に改造された。
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