諸国遍歴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/13 16:04 UTC 版)
そこでトリプトレモスは女神に教えられたとおりにまずイタリアやカルタゴに赴いて農耕を伝えた。おかげでイタリアは白い小麦で有名になった。アルカディアではアルカス王に小麦を与え、アルカスはパンの作り方を人々に教えた。 アカイア地方のパトライではエウメーロス王に農耕と都市の建設法を教えた。王の子アンテイアスはトリプトレモスが眠っている間に戦車に有翼の蛇を戦車につないで自分も空から種をまこうとしたが、戦車から落ちて死んだ。そこでトリプトレモスとエウメーロスはアンテイアスにちなんで都市アンテイアを建設した。 トラーキアではゲータイ人の王カルナボーンに農耕を伝えたが、カルナボーンに捕らえられ、逃げられないように有翼の蛇のうち1匹を殺されてしまった。しかしデーメーテールがやって来て残った蛇を戦車につないで取り返し、カルナボーンをへびつかい座に変えた。スキュティアでもトリプトレモスはリュンコス王に命を狙われたがデーメーテールはリュンコスを山猫に変えて救った。 ヒュギーヌスの伝承によるとトリプトレモスはエレウシーノスとコートーネイアの子であり、デーメーテールはデーモポーンではなくトリプトレモスを不死にしようとした。しかしトリプトレモスを火にくべる様子を父エレウシーノスに発見されると怒ってエレウシーノスを殺し、トリプトレモスに世界中を巡って農耕の知識を広めさせた。トリプトレモスがエレウシースに帰ってくるとケレオスがトリプトレモスの代わりにエレウシースを支配しており、トリプトレモスを殺そうとしたが、デーメーテールはケレオスに命じて王位をトリプトレモスに譲らせた。王となったトリプトレモスは父にちなんで国名をエレウシースと改め、テスモポリア祭を創始した。
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