論理、Prologとエキスパートシステム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/08 08:13 UTC 版)
「人工知能の歴史」の記事における「論理、Prologとエキスパートシステム」の解説
論理学をAI研究に導入したのはジョン・マッカーシーで、1958年に Advice Taker の提案書でのことである。1963年、ジョン・アラン・ロビンソン(英語版)がコンピュータで演繹を実装する簡単な方法、導出とユニフィケーションのアルゴリズムを発見した。しかし、マッカーシーと彼の学生達が60年代後半に試みたように、直接的な実装は非常に困難だった。そのプログラムは単純な定理の証明にも天文学的なステップ数を必要とした。論理へのより有効なアプローチは70年代にエジンバラ大学のロバート・コワルスキー(英語版)が発展させ、間もなくフランスの研究者アラン・カルメラウアー(英語版)とフィリップ・ルーセルと共同で論理プログラミング言語 Prolog を生み出すことになる。Prologは論理のサブセット(「プロダクションルール」と密接に関連するホーン節)を使い、扱いやすい計算を可能にしている。ルールの考え方は長く影響を及ぼし、エドワード・ファイゲンバウムのエキスパートシステムやアレン・ニューウェルのSoarの基盤となっている。 ドレイファスのように論理的アプローチを批判する者は、人間が問題解決の際に論理をほとんど使わないと指摘する。ピーター・ウェイソン(英語版)、エレノア・ロッシュ(英語版)、エイモス・トベルスキー、ダニエル・カーネマンといった心理学者の実験でそれが証明されている。マッカーシーは人間がどうやっているかは無関係だと応えた。彼は、必要とされているのは問題を解くことができる機械であって、人間のように考える機械ではないと主張した。
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