論文『らいに関する三つの迷信』とは? わかりやすく解説

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論文『らいに関する三つの迷信』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/09 08:43 UTC 版)

小笠原登」の記事における「論文『らいに関する三つの迷信』」の解説

彼のこの論文は『診断と治療18巻11号1931年11月)に発表されたもので、彼の主張明瞭に表現されている。 ライほど種々な迷信伴っている疾患は外にないであろう。その第一はらいは不治の疾患であるという迷信である。(中略)この迷信天下瀰漫するにいたった理由がある。それは疾患一定の度を超える仮令疾患消失して生体はもはや旧態には復帰しないということ帰着する。(中略近頃内務大臣主唱の下にらい予防協会というものができたと聞いている。合宿所設け娯楽機関充実せしめ、隔離の実をあげてらいの伝搬予防せんとする計画のようである。しかし、これは明らかにらいは不治であるという迷信立脚した企てであるかに考えられ甚だものたらない。余の研究室において治療の障害になるもの、一つ宗教的迷信である。 第二はらいは遺伝病であるという迷信である。これにも理由がある。即ち一定の家系の人にのもらい患者発生するかの感を与えという事実に基づく。 その理由一つにはらいは特殊な体質所有者にのみ感染する疾患であることを数えなければいけない。 第三はらいは強烈な伝染病であるという迷信である。らいは我が国では古き時代からの病気である。それにもかかわらずこれが伝染病であることが看破せられなかった。今日まで未だ全国民ことごとくらいに犯される至っておらぬ。明らかにらいの伝染力甚だ微弱であることも物語っている。 以上三つ迷信はらい患者およびその一族にたいして甚だしき苦痛与えている。もし将来らいの対策企図せられるならば以上の迷信脱却し正しき見解の上設定せられなければならぬ。

※この「論文『らいに関する三つの迷信』」の解説は、「小笠原登」の解説の一部です。
「論文『らいに関する三つの迷信』」を含む「小笠原登」の記事については、「小笠原登」の概要を参照ください。

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