許容離陸重量
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/01 08:00 UTC 版)
最大離陸重量は個々の機体の耐空証明書(日本ではそれに基づく運用限界等指定書)に記された値であり、改造等を行わない限り一定の数値であるのに対して、実際の運用に際してフライトプランに基づいて計算される総重量の上限を最大許容離陸重量 (Maximum permissible takeoff weight) と呼ぶ。下記の諸条件等によりフライトごとに計算・決定される。 離着陸場海面高度、気圧、気温・湿度、風向風力 - エンジン出力、揚力などに影響 滑走路長、降雨 / 積雪状況 - 助走距離や離陸中断時の制動距離に影響 離陸時のフラップ / 推力設定 - 航空会社としては燃料節約のため、フラップ角を小さめに、またエンジン推力も最大では使用したくない 突然の降雪等により条件(離陸中断時の制動距離)が変化し、滑走路長の短い飛行場などでは当初の許容離陸重量を下げなくてはならない状況が発生することがある。このとき航空会社としては、燃料を通常より減らしたり、乗客手荷物以外の有償貨物を降ろしたり、場合によっては一部乗客が(搭乗後でも)降機を強いられることがある。また、通常時であれば直行便として運航できる場合であっても、燃料を減らしたために航続距離が不足しテクニカルランディングが必要となる事例もある。
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