言葉の言い換え
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 06:22 UTC 版)
商業メディアでは、差別糾弾を回避する手段が常に模索され続けている。その一つとして差別用語の言い換え・差し替えが行われている。 日本では、差別用語の一部もしくはすべての言い換えに反対する立場から「言葉狩り」として批判する向きも一部にある。同様に、おもにアメリカなどの英語圏で行われているそれは「ポリティカル・コレクトネス(政治的な正しさ)」とも呼ばれる。 「言語表現」は「単語を並べた文章」によるものであり、差別的とされる単語のみを言い換え、差し替えたとしても、文章そのものが差別を目的とするものであれば意味がない。これが上述「言葉狩り」批判の根拠である。もちろん差別的とされる単語に限らず、多くの人が不快感などを覚える単語の使用は好ましくはないのであるが、それを理由にその単語のみ「きれいなもの」としても、文章そのものに不快感などが残るものは、やはり不適切なものになる。逆に、差別的とされる単語が用いられているとしても、その文章が差別糾弾などを目的とするものであれば必ずしも不適切なものとはならない。さらにいわゆる「言葉の暴力」などは、「すべてきれいな単語」でも成立するものであり、「不適切な単語」のみを規制しても決してなくなるものではない。小林信彦は「笑学百科」に、民放アナウンサーが禿頭の男性のことを「髪の毛の不自由な人」と言ったため相手が激怒したというエピソードを書いている。
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