西馬音内駅とは? わかりやすく解説

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西馬音内駅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/06/10 09:42 UTC 版)

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西馬音内駅
にしもない
NISHIMONAI
あぐりこ (1.4km)
(1.9km) 元西馬音内
所在地 秋田県雄勝郡羽後町西馬音内中野
所属事業者 羽後交通
所属路線 雄勝線
キロ程 8.9km(湯沢起点)
駅構造 地上駅
ホーム 1面1線
開業年月日 1928年(昭和3年)8月10日
廃止年月日 1973年(昭和48年)4月1日
備考 雄勝線廃線に伴い廃駅
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西馬音内駅(にしもないえき)は、秋田県雄勝郡羽後町西馬音内中野(開業時は旧・雄勝郡西馬音内町中野)にあった羽後交通雄勝線(旧・雄勝鉄道)の廃駅)である。雄勝線の廃線に伴い1973年(昭和48年)4月1日に廃駅となった。

歴史

駅構造

廃止時点で、単式ホーム1面1線を有する地上駅であった。そのほか側線として、発着線の南側に1線と、その南側に末端部分に車庫の建屋を有する車庫線を1線有していた[7]

職員配置駅となっていた[4]。駅舎は構内の北側に位置していた。廃止時点の構内設備は、路線廃止に向けて、廃止に先駆けて構内設備の縮小化(解体)がされた結果のもので、ホーム、駅舎、車庫のいずれも仮設のもので[7]、ホームは板敷、駅舎はプレハブ造りの簡易な建物となっていた[7]

構内設備の縮小化前までは、島式ホーム1面2線を有し、当駅 - 梺駅間部分廃線までは列車交換可能な交換駅であった[7]。外側(南側)が下り本線(梺方面)、駅舎側(北側)が上り本線(湯沢方面)となっていた[7]。そのほか側線として、本線湯沢方から北側に分岐し駅舎東側の貨物積卸場および駅舎との間を通過し上り本線に合流する貨物線を1線と、下り本線湯沢方から南側に分岐しさらに2線に分岐、構内西側の末端部分に車庫(車輌基地)を有す行き止まりの車庫1番線、車庫2番線を有した[7]

駅舎は構内の北西側に位置し、ホーム西側のスロープとを結ぶ構内踏切で連絡した[7]。2階建ての特徴ある建物であった[7]。ホームは切妻屋根の上屋を有した[7]。この上屋は開業時には作られていなかった[7]

構内には車輌基地である「西馬音内電車区」が併設されていた[7]

1971年(昭和46年)7月20日の内燃化以降、雄勝線の廃止に向けて駅の縮小化が始まり、1972年(昭和47年)9月14日には設備を約50m湯沢方に移動させプレハブ駅舎と板張りホームを設置[3][5]、旧駅舎は取り壊され跡地にはボウリング場が建築された[3][5]。島式ホーム、車庫も取り壊された[7]

閉塞取扱廃止前までの列車交換の通標は、羽後三輪駅 - 当駅間は「□」、当駅 - 梺駅間は「△」であった[7]。また、1965年(昭和40年)12月8日[4]までの列車交換の通標は、羽後三輪駅 - 当駅間は「□」、当駅 - 梺駅間は「◇」であった[7]

雄勝鉄道時代は、本社も置かれていた[7]

駅周辺

当線最大の駅で[8]、中間駅では最も乗降客が多かった[3][5]。雄勝郡羽後町(さらに以前は旧・雄勝郡西馬音内町)の中心駅であった。

駅跡

1995年(平成7年)時点では、農協巨福会館になっていた[9]。また、建物の片隅に駅跡の記念碑が建立され[9]、駅前で焼き餅を販売していた「三浦屋」の店先には当地で解体された車輌のマスター・コントローラーが保存されていた[9]。1999年(平成11年)時点でも同様で、その他にAコープ西馬音内にもなっており、このAコープとJA西馬音内の建物の間に先の記念碑があった[8]。この記念碑には前面に「雄勝鉄道・西馬音内駅跡」と、横に開業および廃止年月日が記載されていた[8]。また巨福会館の裏に線路跡が道路に転用されており[8]、ホーム跡地には食堂が建築されていた[8]。2007年(平成19年)5月時点でも同様で[3][5]、2010年(平成22年)時点では記念碑が新しくなっていた[10]

また、当駅跡附近の線路跡は1999年(平成11年)時点では西馬音内小学校附近までの部分が道路に転用されていた[8]

そのほか、1995年(平成7年)時点では、西馬音内の南にある浅井という集落の農家の片隅にロータリー式雪掻車ユキ3形の廃車体が置かれていた[9]。2007年(平成19年)5月時点も同様で[3][5]、2010年(平成22年)時点でも崩れかけながらも残存していた[10]

隣の駅

羽後交通
雄勝線
あぐりこ駅 - 西馬音内駅 - 元西馬音内駅

脚注

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  1. ^ a b c d e f 書籍『日本鉄道旅行地図帳 全線全駅全廃線 2 東北』(監修:今尾恵介新潮社2008年6月発行)43ページより。
  2. ^ a b c d e f g 書籍『新 鉄道廃線跡を歩く1 北海道・北東北編』(JTBパブリッシング2010年4月発行)222ページより。
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n o 書籍『新 消えた轍 3 東北』(著:寺田裕一、ネコ・パブリッシング、2010年8月発行)30,32-33,36ページより。
  4. ^ a b c 書籍『私鉄の廃線跡を歩くI 北海道・東北編』(著:寺田裕一、JTBパブリッシング、2007年9月発行)165ページより。
  5. ^ a b c d e f g h i j 『私鉄の廃線跡を歩くI』106-109ページより。
  6. ^ a b 書籍『RM LIBRARY 52 羽後交通雄勝線』(著:若林宣、ネコ・パブリッシング、2003年11月発行)17ページより。
  7. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u 『RM LIBRARY 52』4,15,19-21,23,27,31,34,38,46ページより。
  8. ^ a b c d e f 書籍『とうほく廃線紀行』(無明舎出版1999年12月発行)64ページより。
  9. ^ a b c d 書籍『鉄道廃線跡を歩く』(JTBパブリッシング1995年11月発行)37ページより。
  10. ^ a b 『新 鉄道廃線跡を歩く1』200-201ページより。

関連項目




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