西日本鉄道甘木自動車営業所
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甘木自動車営業所 | |
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甘木自動車営業所
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所在地 | 〒838-0061 福岡県朝倉市菩提寺540-1 |
設立 | 1943年7月 |
所有者 | 西日本鉄道 |
登録番号 | 久留米ナンバー |
営業所記号 | ○甘 |
所管系統数 | 「#管轄路線」参照 |
運行担当区域 | 福岡市都心部と太宰府・筑紫野・朝倉市内路線 |
最寄停留所 | 甘木営業所 |
外部リンク | バス営業所一覧 |
甘木自動車営業所(あまぎじどうしゃえいぎょうしょ)は、西日本鉄道(西鉄)のバス営業所のひとつで、主に福岡市都心部と太宰府・筑紫野・朝倉市内を結ぶの路線を担当する。営業所表記は○甘。
沿革
- 1943年7月10日 - 甘木自動車営業所を新設。
- 1967年9月1日 - 甘木自動車営業所が現在地に移転
- 1971年4月1日 - 甘木自動車営業所杷木営業区を開設
- 2003年7月1日 - 西鉄バス両筑本社が杷木から甘木営業所へ移転。同時に甘木営業所を西鉄バス両筑へ管理委託開始。
- 2005年7月1日 - 甘木幹線の運用全てを杷木支社より移管。
- 2007年7月1日 - 西鉄バス両筑を西鉄バス二日市が吸収合併し甘木支社として営業開始。
- 2008年8月3日 - 月の浦本社・原支社・甘木支社の全路線(各コミュニティバス除く)でnimoca利用開始。
- 2010年3月13日 - nimocaが利用可能な全車でSUGOCA・はやかけん・Suicaの相互利用開始。モバイルSuica機能を搭載した携帯電話での利用も、もちろん可能である。
- 2016年11月1日 - 甘木幹線の全運行本数の約4割をこの日開設の杷木第二自動車営業所(日田バス管理委託)へ移管。
- 2024年詳細時期不明 - 西鉄エムテック甘木整備が閉鎖され、整備は西鉄エムテック博多整備(博多営業所併設)もしくは那の津整備に移管。
- 2025年10月1日 - 西鉄バス二日市が親会社西日本鉄道に吸収合併され、当営業所は西日本鉄道甘木自動車営業所として運営される。
管轄路線
- 2025年10月1日現在(太字は終点・始発停留所)
甘木幹線(普通)線
筑紫野市内(JR二日市駅・朝倉街道駅)から筑前町経由で朝倉市(甘木バスセンター・甘木営業所・杷木発着所)を結ぶ路線。 筑紫野市内から朝倉市内までのほぼ全線で県道福岡日田線(旧朝倉街道)を経由する。 いずれの行先番号も方面色・系統色の設定はない。幕式の場合は黒枠黒字、LEDの場合は黒色を表示して運行する。 2016年11月1日から全運行本数の約4割を日田バスが担当している(但しこちらは車両を西鉄が所有し、日田バスの運転士が乗務する管理委託方式をとる。給油や運賃精算は甘木営業所で実施する)。
- □ 40
- JR二日市駅 - 朝倉街道 - 針摺東 - 山家道 - 篠隈 - 甘木 - 甘木営業所
- JR二日市駅 - 朝倉街道 - 針摺東 - 山家道 - 篠隈 - 甘木 - 三連水車の里 - 高山(こうやま) - 原鶴 - 上原鶴サンライズ前 - 杷木
- わずかだが甘木→杷木の区間便もある(営業所には乗り入れない)。大半はJR二日市 - 甘木営業所・杷木だが、朝倉街道発着も運転される。
- 甘木以東の高山 - 上原鶴サンライズ前間では原鶴経由。筑紫野市 - 甘木営業所の系統もこの行先番号で運行される。
- かつては県道112号経由で博多駅 - 朝倉街道 - 甘木 - 杷木 - 日田間を直通運行していた。のちに朝倉街道以北は41番(雑餉隈営業所、甘木幹線41番とは無関係)に分割、その後杷木 - 日田間の西鉄便は廃止された。また、西鉄便の急行が運行された時期もあった(日田バスの杷木 - 日田間は現存していたが路線廃止となった)。
- 現在の運行区間はかつての朝倉軌道とほぼ一致しており、停留所名も朝倉軌道の駅名と同じものが多数存在している。
- □ 41
- JR二日市駅 - 朝倉街道 - 針摺東 - 山家道 - 篠隈 - 甘木 - 三連水車の里 - 高山 - 原鶴温泉 - 上原鶴サンライズ前 - 杷木
- 1998年新設。甘木以東の高山 - 上原鶴サンライズ前間では原鶴温泉経由。原鶴温泉はいったん県道112号を外れて温泉街の北端部に停車する。朝倉街道発着も数本ある。平日朝1本、休日朝2本のみ甘木発杷木行きの区間便もある(甘木営業所から甘木は回送)。
- 運行形態
- 基幹部の朝倉街道 - 甘木間は毎時3 - 5本程度である。JR二日市駅 - 甘木は毎時2 - 3本程度で、うち概ね1 - 2本が杷木まで直通する。朝倉街道 - 杷木間では毎時1 - 2本程度で、JR二日市駅まで直通する便が多い。甘木 - 杷木間では40番と41番を交互に、あわせて概ね30〜60分間隔で運行される。また、少数ながら甘木 → 杷木間の区間便もある。
甘木(都市高速)博多線

- ■ 都市高 400(福岡都市高速 千代 - 水城)
- 博多駅地区 - 祇園町 - 呉服町 - 福岡都市高速 - 水城 - 都府楼前駅 - 君畑 - 星ヶ丘入口 - 針摺北口 - 針摺東 - 山家道 - 篠隈 - 甘木 - 甘木営業所
- 運行形態
- 博多駅から都市高速・国道3号・県道112号経由で筑前町・朝倉市(甘木・甘木営業所)へ至る路線。2003年に新設された。
- 博多駅行きの終点は新三井ビル前降車場で、博多駅到着後は博多営業所もしくはおたふく駐車場、博多バスターミナルまで回送されて待機する。甘木営業所行きは博多バスターミナル24番のりば始発である。
- 博多駅からの出発は、西鉄バスの一般路線としては唯一博多バスターミナルの2階から発車する。
- 基本的に全区間通しての運転で、平日朝夕にわずかだが針摺北口発博多駅行きが設定されている(朝倉街道から回送)[1]。2019年12月1日改正で博多バスターミナル発針摺北口行きが平日に新設され、針摺北口到着後は朝倉街道へ回送される[2]。
- 運行間隔は平日は30分間隔、土曜日・日祝日は30 - 60分に1本。平日については朝・夕のラッシュ時にさらに増便され、特に朝ラッシュ時は10分間隔で運行される。
- 福岡市都心部に共同運行する営業所を持たないため、博多駅発の始発は遅く、甘木営業所発の最終は早い。また、福岡都市圏の路線にみられる「朝ラッシュ時に都心に送り込み、日中は都心路線を運行し、夕ラッシュ以降は郊外に向けて運行する」形態をとっていない。なお、朝に博多へ向かった400番の一部は後述の「太宰府ライナーバス旅人」として運用される。2015年3月21日より博多駅 - 蓮池で博多駅行きは降車のみ、甘木営業所行きは乗車のみ取り扱うように変更された。同時に従来の路線バスタイプの車両に加え高速バス車両で運転されるようになった。高速バス車両でも立席乗車は可能である。路線車は、西日本鉄道ホームページで確認できる。)
太宰府ライナーバス旅人

- ■ 旅人
- 博多駅・福岡空港国際線ターミナルと太宰府を結ぶ路線。2014年4月1日のダイヤ改正で新設された。西鉄の太宰府観光列車「旅人」の運行開始後、太宰府観光活性化を目的として運行開始された。名称も西鉄の観光列車に合わせた「旅人」を用いている。
- 運行開始時点では1日7往復、昼間時間帯に1時間間隔の運行であったが、7月19日以降は平日が7往復+太宰府行き2便、土休日は昼間が30分間隔の運行(17往復)と増発された[5]。
- 主要箇所のみ停車するため、ルート上の東光町や水城・洗出・五条などは通過する。博多駅からの出発は400番と違って博多バスターミナルの1階11のりばから発車する(降車は2階の降車場を使用する)。400番同様、高速自動車国道を通らないので立席乗車も可能である。博多駅 - 太宰府市内では上記の400番と概ね並行するが、都市高速部分以外の経路はほとんど400番と異なっており、博多バスターミナル以外の停車地も400番と全く異なっている。400番の筑陽学園前バス停と太宰府ライナーバス旅人の大宰府政庁跡バス停の距離は約350mと比較的近い。
- また運賃体系も大幅に異なっており、400番の博多駅 - 筑陽学園前が400円に対し、本路線では大宰府政庁跡を含む太宰府市内 - 博多駅で610円となっている。
- 太宰府市内のみの利用は可能だが、博多バスターミナル - 福岡空港国際線ターミナル間のみの利用はできない。
- 土曜・休日は利用者が多く、積み残し対策として臨時便を出すこともある。[6]
- 2015年3月21日のダイヤ改正で車両を高速バス用に変更するとともに平日は17.5往復、土曜・休日は大幅に増便され33往復、ピーク時には1時間に3-4本の運転となった。この改正から一部は赤間営業所との共同担当となった。2017年4月1日にはさらに増便され平日は23.5往復、土日祝日41往復となっている。太宰府到着後、折り返しがない場合は甘木営業所へ回送される(朝一部の博多駅行きも甘木営業所から回送する便もある)。
- 甘木営業所所属の車両には、ラッピングが施された車両もあり、優先的に使用される。場合により、甘木営業所の路線車が続行便として使用されるときがある(この場合高速バス車両以外にも一般路線バス車両も入ることがある)。
- 2024年3月16日のダイヤ改正で平日・土曜・日祝の朝1本のみ博多駅発太宰府行直行系統が新設されると共に、福岡高速営業所が運用に加わった。
- 2025年4月26日のダイヤ改正で太宰府発博多駅行き直行系統が新設されると共に、福岡空港国際線ターミナルの降車場所が1階から3階に変更された。
車両
- 一般路線用の低床車と、太宰府ライナー旅人用の高速車が配置される。
太宰府ライナー旅人専用車

- 2015年3月に専用車として高速車が数年ぶりに配置された。間合い運用・送り込みで400番、40番にも使用される。純正車体のいすゞ・ガーラ(2代目RU系)、日野・セレガ(2代目RU系)・ブルーリボンIIの配置。一部のガーラは太宰府市の観光名所をあしらったラッピング車両となっており1台ごとに模様が異なる。うち3台は2017年4月1日に増発された際に新車で導入された車両で、デンマーク出身のフラワーアーティスト、ニコライ・バーグマンと太宰府天満宮がタイアップしたデザインのラッピング車両となっており1台ごとに色が異なる。さらに同年秋には従来車置き換えのためガーラ3台が追加で導入され、太宰府ラッピング車両も置き換えられた車両のものを引き継いでいる。2020年導入のいすゞ・ガーラは西鉄の高速バス新デザイン「HARMONY」塗装である。その後転属配置されている、セレガ・ガーラ、ブルーリボンⅡは従来の西鉄近距離高速塗装である。(セレガについては、1台その後福岡高速営業所へ一部移管に伴って転出済み)なお、高速車を使用しているとは言え、路線免許上ではあくまで「一般路線」となっており、途中経路上の福岡都市高速において走行できる最高速度も60キロまでに制限されている(他の高速路線車は一部最高80キロで走行可能)ため、高速車でありながら車内にはつり革・手すりが設置されており、一般的な高速バス路線に比べ乗客のシートベルト着用義務がなく、満席時における立席での乗車も可能である。
大型路線車
- 西工B型の日産ディーゼル(UA452系、RA274系)、いすゞ・エルガの配置。原則として40番、41番、400番に充当。過去には、三菱ふそう(MP317系とMP717系)があったが、日田バスへ運用移管による杷木営業区への転属や廃車などで配置がなくなった。
脚注
外部リンク
- 西日本鉄道甘木自動車営業所のページへのリンク