西方への影響
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/07 05:25 UTC 版)
金口イオアンは西方教会にも影響を及ぼした。カイサリアのバシレイオス、シリアのエフレム、エウアグリオス・ポンティコスらの著作とともに金口イオアンの講話・書簡・論考が古今を問わず西方の修道院で個人的に読まれ、また食卓などで公に読まれた。 教会の教えに対する金口イオアンの影響は1997年の『カトリック教会のカテキズム』にもみられる。例えば祈りの目的や「主の祈り」の意味に関する彼の説教がカテキズム2825番に引用されている: 「〔イエス・キリストが〕謙虚であるべきことをどうお教えになるかが分かりますか。わたしたちの徳は自分の努力だけではなく、神の恵みによるものでもあると示しておられるではありませんか。同時にキリストは、祈るわたしたち一人ひとりに、世界全体のことに思いを馳せるようにと命じておられます。また、わたしのうちに、あるいはあなたたちのうちに『みこころが行われますように』といわれたのではなく、全地に行われますようにといわれたのです。それは、地上の誤りが取り除かれて真理が全地を支配し、あらゆる悪が破壊されて再び徳が栄え、地上でも天上と同じようにいつまでも大切にされるためなのです」聖ヨハネ・クリゾストモ『マタイ福音書講話』(In Matthaeum homilia 19, 5: PG 57, 280)。 19世紀イングランドの神学者ジョン・ヘンリー・ニューマンは金口イオアンを「快活で明るい、穏やかな精神、高い感受性を持った心」と評した。
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