複製機構
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/22 15:05 UTC 版)
吸着・侵入 ハンタウイルスはエンベロープ糖タンパクと宿主細胞表面上の受容体との結合を介し、血管内皮細胞、上皮細胞、マクロファージ、濾胞樹状細胞、リンパ球などに感染する。これまでに、ハンタウイルスの受容体としてβ3インテグリン、DAF/CD55、gC1qR/p32が報告されている。また、病原性のないハンタウイルスはβ1インテグリンを受容体として使用することが報告されている。ハンタウイルスはクラスリン被覆ピットを介して初期エンドソームへ移動した後、後期エンドソームまたはリソソームへ輸送される。エンドリソソーム区画内でpH6.4以下になると細胞膜と融合し、脱殻が起こる。 複製 ハンタウイルスの複製過程はすべて細胞質でおこなわれる。RdRpはNのキャップ・スナッチング機構を使ってゲノミックS、M、L分節 (vRNA) からプラス鎖のmRNAを合成する。 出芽 複製されたウイルスゲノムは、核タンパク質と結合してヌクレオカプシドを形成する。ヌクレオカプシドはゴルジ体の細胞質側においてエンベロープ糖タンパク質と結合し、ゴルジ体内に出芽する。出芽したビリオンは細胞外へ放出される。
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