表彰式とその後
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/01/27 09:26 UTC 版)
「メジャーリーグベースボール・オールセンチュリー・チーム」の記事における「表彰式とその後」の解説
10月24日、ターナー・フィールドでワールドシリーズ第2戦の試合前に表彰セレモニーが行われた。存命中の人物は18人全員が、故人12人は代わりに関係者が、二塁付近に設けられた特設ステージに上がり表彰を受けた。その中には、ワールドシリーズ第4戦に先発予定のロジャー・クレメンスや、引退後ほとんど公の場に姿を見せていなかったサンディー・コーファックス、病気にかかっていた81歳のテッド・ウィリアムズ、そして永久追放以来大リーグの公式行事に出席したのは10年ぶりというピート・ローズの姿があった。 ローズは場内の55秒間にわたる大拍手を受けて、選出されたことをファンに感謝した。しかしその直後、NBCスポーツのジム・グレイ記者がローズに対し、野球賭博と永久追放について厳しい質問を次々と浴びせた。このことで同局には苦情の電話が殺到した。 このインタビューに対し憤慨したのがニューヨーク・ヤンキースだった。場所をヤンキー・スタジアムに変えて26日に行われた第3戦、ヤンキースは延長10回にチャド・カーティスの本塁打でサヨナラ勝ちした。しかしカーティスはグレイに対し「ピートのことがあるから何も言わない」と、インタビューを拒否した。グレイが「サヨナラ本塁打について話したくないのか?」と聞いたがカーティスは無言でその場から立ち去った。その後カーティスは「あのインタビューは人々を動揺させた。だから我々はグレイに対し何も答えないことにした。チームの判断が私の判断となる」と語った。 ローズとは別のところでも波紋が広がった。ロベルト・クレメンテを始めとする中南米出身者が誰一人として選出されなかったためである。ヒスパニック系ファンはこの結果に対して怒りや悲しみといった反応を見せた。企画スポンサーのマスターカードに対する不買運動が起こる可能性もあった。バド・セリグコミッショナーは「クレメンテは選ばれていても何の不思議もない。しかし投票結果は投票結果だ」とコメントした。
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