薬害エイズ事件(やくがいえいずじけん)
1980年代、血友病の治療として使われていた非加熱血液製剤の中に、エイズを引き起こすHIVが混入していたため、世界各地で多くの感染が報告された。日本では、1800人以上がエイズ感染し、少なくとも500人が死亡したとされている。
血液製剤とは、人間の血液を原材料とする製剤のことだ。1985年以降は、採血した血液に熱を加えて細菌を消毒するようになったが、それまでは、加熱処理をしないままの血液製剤が使われていた。
そのため、海外から輸入された非加熱血液製剤の中には、HIVが混入したままになっているものがあり、その血液製剤を使われた患者の間で被害が発生した。
感染の危険性は、1982年ごろから指摘されていたが、当時の厚生省エイズ研究班などの対応が後手にまわり、被害を拡大させた面がある。そのため、事件の責任を問う形で、安部英・医師や製薬会社・旧ミドリ十字の社長などの刑事裁判が進められている。
(2001.03.30更新)
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