薬害C型肝炎問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/01 23:39 UTC 版)
ミドリ十字社(現・田辺三菱製薬)が製造販売していたフィブリノゲン製剤の投与によるC型肝炎感染(フィブリノゲン問題)も、社会問題になっている(薬害肝炎)。米国では、食品医薬品局(FDA)が、B型肝炎感染の危険性があること及びフィブリノゲン製剤の臨床効果を評価するのは困難であり有効とされる適応症がほとんどないことを理由に、1977年12月、フィブリノゲンと同成分の製剤の製造承認を取り消していた。 日本でも、1979年には、一部の研究者がこうした事実を指摘していた(国立予防衛生研究所血液製剤部長の安田純一著「血液製剤」)。また、ミドリ十字社も、1978年1月に、FDAによるフィブリノゲン製剤の承認取消が掲載された米国連邦広報を入手し、社内で回覧していた。にもかかわらず、旧厚生省が初めて実態調査を指示して自主回収が始まったのは、青森県三沢市における肝炎の集団感染が発覚した1987年からであり、完全に回収されたのは実に10年間以上かかった。
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