著名な翻案
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/21 16:53 UTC 版)
ジークフリート伝説を取り上げた最大の翻案は、リヒャルト・ワーグナーの楽劇『ニーベルングの指環』四部作(1848-1874)である。北欧のシグルズ伝説が第2日『ジークフリート』の基礎となっており、第1日『ヴァルキューレ』と第3日『神々の黄昏』をつなぐ形になっている。 ウィリアム・モリスの叙事詩『ヴォルスング族シグルド』(1876)は、英語の韻文で伝説を再話したものである。 フランスの作曲家エルネスト・レイエによるオペラ『シグルド』は、物語を圧縮して一晩の出来事として描きなおしている。 ジェイムズ・ボールドウィンは、年長の子供向けの作品に作り直した『ジークフリート物語』(1905)を発表した。 アーサー・ピーターソンは、伝説の翻案として『アンドヴァリの指輪』(1916)を発表している。この作品は、「シグルド」(1910年に単独で出版)と「アッティラ」で構成される。 フリッツ・ラングと彼の当時の妻テア・フォン・ハルボウは、1924年の無音映画『ニーベルンゲン』二部作の最初の部分にジークフリートの物語を採用した。 いずれも主に『ニーベルンゲンの歌』に基づいているが、ジークフリートの若い頃に関しては北欧の物語も取り入れられている。 J・R・R・トールキンは、1930年頃に『シグルズとグズルーンの伝説』と題してヴォルスング族の物語を執筆しており、その死後、息子のクリストファ・トールキンが2009年に出版した。この本は、「ヴォルスング族の新たな信徒」と「グズルーンの新しい信徒」という2つの物語詩で構成される。現代英語で書かれているが、韻律は古代スカンディナヴィアの頭韻詩を踏まえたものである。
※この「著名な翻案」の解説は、「ジークフリート」の解説の一部です。
「著名な翻案」を含む「ジークフリート」の記事については、「ジークフリート」の概要を参照ください。
- 著名な翻案のページへのリンク