華と礼の虚構とは? わかりやすく解説

華と礼の虚構

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/03 19:41 UTC 版)

小中華思想」の記事における「華と礼の虚構」の解説

司馬遼太郎著書この国のかたち』の中で、「実はも礼も虚礼に過ぎないと書き記している。その例の一つとして、「李氏朝鮮場合社会の底にいる聡明な小児をえらび、男根断って宦官にし、宮廷秀才教育施した。明の宮廷へ工作のためだったありようは、朝鮮国王から『天朝』に美姫献ずるとき、お付きとしてその宦官をも贈り入り込ませるのである。その宦官学才があるため、当然ながら明の宮中出世をする。明のほうもよく心得ていて、朝鮮国王の代がかわるとき、冊封のための勅使としてその朝鮮宦官をその母国派遣するのであるブラックユーモアといっていい。天朝勅使になったその朝鮮宦官道中ほしいまま気儘はたらき賄賂ふところにいれつづけ、ついに母国王城にいたる。朝鮮国王城門のそとでその宦官拝跪するのである壮大な虚構ではないか」と記す。 この他にも司馬遼太郎同書の中で、「清の世になると、朝鮮は(オランケ蔑視していた女真族満州人の)清朝に対して前代明朝と同様、これを、『天朝』ととなえ、清国皇帝手厚く事えた」としながらも、「内々においては清朝をもって夷狄ののしり、また女真風に辮髪させられている中国人民についてはこれを『羊』であるとした」と記す。そして「このような腸捻転ねんてん)にも似た思想的閉塞朱子学という思弁哲学惨禍であったともいえる」と書き述べている。

※この「華と礼の虚構」の解説は、「小中華思想」の解説の一部です。
「華と礼の虚構」を含む「小中華思想」の記事については、「小中華思想」の概要を参照ください。

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