草食
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 05:56 UTC 版)
テントウムシ科のうちマダラテントウ亜科のみが草食である。草食のテントウムシは肉食の種類に比べて鞘翅に毛が多いため、つやがないのが特徴である。 ニジュウヤホシテントウ Henosepilachna vigintioctopunctata オオニジュウヤホシテントウ Henosepilachna vigintioctomaculata この2種は体長7mmほどで、淡い褐色の地に名のとおり28個の黒い点がある。和名のとおりオオニジュウヤホシテントウのほうが少し体が大きく、黒点も大きい。集団でナスやジャガイモの葉を食べるため、害虫として扱われる。オオニジュウヤホシテントウはマダラテントウの中でもっとも寒冷地に進出しており、沿海州周辺まで分布している。一方、ニジュウヤホシテントウは北海道以南から東南アジアまで分布している。この2種は益虫である肉食性のテントウムシと違って、ナスやジャガイモなどの葉を食害するため、別名「テントウムシダマシ」ともいわれる。しかし、テントウダマシ科というテントウムシ科とは別の分類群が存在するので注意が必要である。 ヤマトアザミテントウ Henosepilachna niponica エゾアザミテントウ Henosepilachna pustulosa ルイヨウマダラテントウ Henosepilachna yasutomii オオニジュウヤホシテントウに近縁な日本固有種で、それぞれアザミなどのキク科、ルイヨウボタンなどのメギ科植物の葉を食べる。関東地方などでは害虫化している例もある。本州と北海道の大部分にはいずれかが生息しているが、九州と四国からはこれまで見つかっていない。 ジュウニマダラテントウ Henosepilachna boisduvali 沖縄諸島に見られ、ウリ科植物の葉を食べる。 ミナミマダラテントウ Henosepilachna pusillanima 与那国島などの八重山諸島に見られる。最近南方から侵入・定着したと考えられる。 トホシテントウ Epilachma admirabilis 体長8mmほどで、北海道南部以南の日本全国と中国に分布する。カラスウリなどのウリ科植物の葉を食べる。巻き蔓の間に産卵する。 ツシママダラテントウ Epilachna chinensis tsushimana シナマダラテントウの亜種とされ、日本では対馬でのみ見られる。アカネ科植物の葉を食べる。 ニジュウヤホシテントウ ルイヨウマダラテントウ(東京西郊型エピラクナ)
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