花の形態に関して
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 00:12 UTC 版)
完全花 萼、花弁、雌蕊、雄蕊が全部揃っている花。両性花の意味で使うこともある。 不完全花 萼、花弁、雌蕊、雄蕊 のひとつ以上が欠けている花。単性花の意味で使うこともある。 無花被花 花被の無い花。裸花ともいう。ヤナギ、ドクダミなど。 単花被花 萼はあるが花冠の無い花。萼が花冠に見えるものが多い。シュウメイギクなど。なお、「萼は無いが花冠はある」ということは考えない。萼と雌蕊または雄蕊の間にあるものを花冠と考えるのが正しい。このため「萼は無いが花冠はある」と見える花があれば、「花冠のように見えるのが萼で、花冠は存在しない。」ということになる。(花の基部の緑のところが萼で、その内側のカラフルな部分を花冠と考えてはならない。) 両花被花 萼と花冠のある花。多くの花がこれにあたる。 合弁花 花弁同士が全部または一部くっついている花。アサガオ、ツツジなど。 離弁花 花弁同士がくっついていない花。バラ、ナタネなど。 同花被花 萼と花冠の区別がつきにくい花。チューリップなど。普通のチューリップの花の基部を観察すると、萼片に相当する外花被片3枚、花弁に相当する内花被片3枚とわかる。しかし、多くの人は花弁6枚と考える。 閉鎖花 花冠が開かずに終わる花。例えばホトケノザの花はその一部が閉鎖花。 開放花 花冠が開く花。ほとんどの花がそうである。 異形花 同一の種で複数の花の形があることをいう。例えば、雄花、雌花のある植物などが典型例である。花の形の個数により二形花、三形花などということがある。 装飾花 花弁などだけが大きく発達した花のことで、小さい両性花を囲むように存在し、昆虫の誘引のためと言われている。アジサイなど。 八重咲き 一種の奇形である。雄蘂や雌しべが花弁化し、花弁がよけいに重なっている花形。 唇形花 花弁が上下に分かれて発達した花。下側の受ける花弁を唇弁という。 蝶花 マメ科の花。 黄色い部分が副花冠(スイセン属の一種) 花冠の基部より後ろ(写真で左)に飛び出たものが距(ツタバウンラン) 黄色い部分全体が花穂で、個々の黄色い部分が無花被花。白いものは総苞(ドクダミ) 単花被花。一見すると花弁であるが裏を見ると萼とわかる(シュウメイギク) シュウメイギクの花の裏側 合弁花(アサガオ) 離弁花(バラ属の一種) よく見ると花被片3枚、内花被片3枚の同花被花(チューリップの一種)。 手前のツボミのようなものが閉鎖花(ホトケノザ)
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