船・バス間の連絡輸送
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/01 15:14 UTC 版)
日本国内の長距離フェリーでは、高速バスと連携した連絡切符を企画・販売していることがある。 商船三井フェリーの大洗 - 苫小牧航路の場合、東京駅・宇都宮駅 - 水戸駅間(東京駅発着路線では大洗港フェリーターミナルを発着する便が1往復設定されている)の高速バス(東京駅 - 水戸駅間の場合はジェイアールバス関東・関東鉄道・茨城交通共同運行の「みと号」、宇都宮駅 - 水戸駅間の場合は関東自動車・茨城交通共同運行の「北関東ライナー」)、水戸駅 - 大洗港フェリーターミナル間を結ぶ茨城交通の路線バス、商船三井フェリーの大洗 - 苫小牧航路、苫小牧フェリーターミナル - 札幌駅間を結ぶ北海道中央バスの「高速とまこまい号」を乗り継ぐことで東京・宇都宮・水戸 - 札幌間を往来できる連絡切符が販売されている。東京発着の切符は「パシフィック・ストーリー」、宇都宮発着の切符は「北関東マリンきっぷ」、水戸発着の切符は「茨城マリンきっぷ」と呼ばれる。バス便選択の自由度が高いことが特徴で、バス乗車券の有効期間が関東側・北海道側両方でそれぞれ2日間あり(出発側ではフェリー乗船日とその前日、到着側では下船日とその翌日であればバスに乗車できる)、連絡切符の使用途中で水戸や大洗、苫小牧に宿泊することが可能となっている(ただし、バス乗車券は途中下車前途無効)。 津軽海峡フェリーの函館 - 青森航路では札幌駅 - 函館駅・函館港フェリーターミナル間を結ぶ「高速はこだて号」および函館駅 - 函館港フェリーターミナル間を結ぶ函館タクシー(函館帝産バス)の路線バスを利用できる札幌駅 - 青森港フェリーターミナル間の連絡切符「津軽海峡物語」や、青森港 - 弘前駅 - 上野駅間を結ぶ弘南バス「パンダ号」との連絡切符「東京・函館きっぷ」、青森港 - さいたま新都心駅・新宿駅・東京ディズニーシー間を結ぶ南部バス「MEX青森」との連絡きっぷ「東京フェリっと函館」、青森港・青森駅 - 盛岡駅間を結ぶ岩手県北自動車・弘南バス「あすなろ号」との連絡きっぷ「盛岡函館きっぷ」を設定している。 シルバーフェリーの苫小牧 - 八戸航路では札幌駅 - 苫小牧西港フェリーターミナル間の「高速とまこまい号」、八戸港フェリーターミナル - 盛岡バスセンター間の「八盛号」との連絡切符「札幌・盛岡なかよしきっぷ」(札幌 - 盛岡間)および「高速とまこまい号」とのみ連絡する「札幌・八戸なかよしきっぷ」(札幌 - 八戸港フェリーターミナル間)を設定している。 これら、フェリーと高速バスの連絡切符を購入する手続きとしては、最初にフェリー会社の予約センターに電話をかけ、連絡切符の利用を希望する旨を伝えた上で船室を予約する。次に出発地の窓口(高速バスターミナルやフェリーターミナルのチケットカウンター)に出向いて料金を支払い、バスの乗車券とフェリーの乗船券引換券がセットになった連絡切符を受け取る(切符の受け取りは出発当日でも可能)という手順を取ることが多い。なお、連絡切符の価格はフェリーで最も安い船室を利用することを前提に設定されているため、上級の船室を利用したい場合にはフェリーターミナルでの乗船手続きの際に等級変更分の差額を支払う必要がある。
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