航空機用ジェットエンジン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/13 01:53 UTC 版)
「ロールス・ロイス・リミテッド」の記事における「航空機用ジェットエンジン」の解説
第二次世界大戦中からジェットエンジンの開発を始めており、1949年に初飛行した世界初のジェット旅客機、デ・ハビランド DH.106 コメットの第二世代モデル(1953年 - )にも同社製のエンジンが搭載された。しかしながら1960年代、大型ジェット旅客機「L-1011 トライスター」向けに開発中だった新機軸を大幅に盛り込んだRB211エンジンがトラブルを招いた。同エンジンへの搭載が試みられた炭素繊維複合材料製のターボファンブレードであるHyfilはバードストライクの試験に合格できず、また採用試験運転中にファイバーが剥がれ落ちてしまう事故も発生した。振動特性の違いなどからターボファンのみを通常の金属製に変更することは不可能であり、エンジン全ての再設計が必要となった。この経過は、ロールス・ロイスにとって莫大な経済的損失となった。また搭載予定だったトライスターの販売不振に繋がり、政財界を巻き込んだロッキード事件の一因となった。
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