自然に存在する二原子分子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/28 14:00 UTC 版)
「二原子分子」の記事における「自然に存在する二原子分子」の解説
フーバーとヘルツベルクの『二原子分子の分子スペクトルと分子構造IV』には、分光器によって星間分子から検出された何百もの二原子分子が記載されている。しかし、地球上で自然に生成する二原子分子の種類は少ししかない。地球の大気の約99%は二原子分子で構成され、特に酸素は21%、窒素は78%であり、残り1%のうち大部分の0.9340%は単原子気体のアルゴンが占めている。水素分子は地球の大気ではppmのオーダーであるが、恒星の組成においては支配的で最も豊富な分子である。 標準状態(1気圧、25℃)で二原子分子を構成する代表的な元素は、水素、窒素、酸素、ハロゲン(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、およびアスタチン)である。気化するまで加熱された金属のように、他の多くの元素も二原子分子になることは可能である。しかし、多くの二原子分子は二リンのように高い反応性を持ち不安定である。また、わずかではあるが一酸化炭素や臭化水素といった化合物も作られる。 水素や酸素のように同一元素のみで構成される二原子分子は等核二原子分子(英: homonuclear)、一酸化炭素や一酸化窒素のように異なった2元素で構成されるものは異核二原子分子(英: heteronuclear)と呼ばれる。等核二原子分子の結合は極性が無く完全な共有結合である。
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