自動車メーカー再編(じどうしゃめーかーさいへん)
従来の企業系列を越えて、各自動車メーカーが業務提携や生産協力を行うことを言う。従来、自動車メーカーは国内に11社あった。これが大きく6グループに再編されている。
現代は、国境を越えてボーダレスに企業が争う「大競争時代」と言われる。市場の中でも勝ち組と負け組の差が激しくなっており、トップの何社かだけが膨大な市場シェアを確保する。このため、メーカーが単独で生き残ることは難しくなってきた。特に自動車メーカーの再編を促す要素として、
(1)低公害車開発…巨額投資が必要なため1社だけでは開発が難しい。
(2)ワールドカー…アジア市場を視野に入れた安価な小型車の開発。部品の共通化を進め、生産コストを下げる。グローバルスタンダード化を目指し各社が競争。
などがある。
日産自動車がルノーの資本提携を受け入れたのは記憶に新しい。2000年現在、ルノーは日産自動車の36.8%の株式を取得し、筆頭株主である。日産自動車ではカルロス・ゴーン氏を社長に迎えて日産リバイバルプランを進めている。
「ヴィッツ」がヒットするなど国内売上高トップを誇るトヨタ自動車は、傘下にダイハツと日野自動車を抱えて好調な新車販売を続けている。世界戦略的にはGM(ゼネラルモーターズ)との提携を強化している。
その他、マツダはフォードから33.4%の資本提携を受けている。また、いすゞ・スズキ・富士重工は、GMと資本提携を行っている。2000年には、三菱自動車がダイムラー・クライスラーの資本提携を受け入れた。
本田技研工業は、国内では唯一の独立組となった。本田技研は、2000年度連結売上高では、日産自動車を抜いて国内2位に上昇した。
(2000.03.08更新)
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