自動気象観測装備(AWS)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/04 20:52 UTC 版)
「大韓民国気象庁」の記事における「自動気象観測装備(AWS)」の解説
自動気象観測装備(Automatic Weather System、AWS)は気象官署のない地域のために、大韓民国の各市・郡・区に500か所設置されており気象庁で運営する。AWSにて観測している気象要素は、基本降水の有無・降水量、気温、風向・風速の3要素の観測である。なお、気象官署間の空白の大きい地域ではこれに加えて気圧(2007年から)、湿度、積雪量計、雲高・雲量計、視程計(以上2010年から)なども追加観測できるようになっている。観測データは有線及び無線ネットワークを通じて1分ごとに送信され、気象庁で各AWSからのデータを受信し活用している。なお、数字の生データはライブ配信され、韓国全国を対象とするデータの分布図はAWSから得られたデータを元に5分ごとに自動更新され配信される。 AWS観測所の詳細 降水の有無:接触回路からのインピーダンスを検出する方式。降水があると電圧が発生されることにより降水を感知する。 降水量:転倒ます型雨量計による観測。観測単位0.5mm。 気温:電気式温度計による観測。白金の電気抵抗が温度によって変化することを利用した白金線の抵抗温度計を使っている。 風向・風速:風車式風速計による観測。風向は電位差計に検出される電圧による観測で、風速は風車の回転により発生する交流の周波数による観測。 気圧:気圧によりシリコンの隔膜が曲がり、電極板の間隙が変化することにより静電容量の変化する。その変化量を測定し気圧で変換する。 湿度:水の分子が高分子物質に吸着することで誘電率や静電容量が変化する。その変化量を測定し湿度で変換する。 各気象官署に設置されている縦貫気象観測装備(ASOS)も自動気象観測装備の一種だが、より多くの気象要素を観測する。このほか、各公共機関・空港などに設置されている防災用の観測装備からもデータが受信されてASOS・AWSとともに自動観測データとして活用されている。
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