脊髄損傷の治療
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 17:13 UTC 版)
2014年3月6日、慶應大学の中村雅也准らのグループが京都市で開かれた日本再生医療学会で、脊髄損傷の患者に対するiPS細胞の臨床研究を2017年度に始める計画を発表した。 2018年11月13日、慶応大学の岡野栄之(生理学)と中村雅也(整形外科)らのグループが計画する脊髄損傷の患者にiPS細胞から作成した神経前駆細胞を移植し、機能改善を試みる世界初の臨床研究計画について、同大学の審査委員会は、実施を大筋で認めた。計画では、脊髄を損傷し感覚が完全に麻痺した18歳以上で、損傷から2~4週間経過した患者4人に対し、京都大学iPS細胞研究所に備蓄するiPS細胞から分化させた、神経前駆細胞を1人当たり約200万個作って損傷した部位に移植。他人由来の細胞移植となるため免疫抑制剤も投与し、リハビリも行う。その後1年かけて有効性や安全性を確認する。試験は2019年に実施予定。2019年2月18日、厚生労働省の再生医療等評価部会は慶応大学の臨床研究計画を了承した。 2021年7月1日、慶応大学のグループは臨床研究のを希望する患者の受け付けを開始した。 2022年1月14日、慶応大学のグループは2021年12月にiPS細胞から作った細胞を脊髄損傷の患者に移植する世界初の手術をしたと発表した。
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