能力検査で騎手・厩務員が出走馬の顔を蹴る
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 09:38 UTC 版)
「2021年の日本競馬」の記事における「能力検査で騎手・厩務員が出走馬の顔を蹴る」の解説
4月18日に帯広競馬場で行われた2歳馬の能力検査で、競走を中止した出走馬に騎乗していた騎手の鈴木恵介がそりを降りた際、馬の顔を蹴る事案が発生。能力検査はインターネットで生配信もされており、主催者の帯広市は「全国のばんえい競馬を応援していただいているファンの方をはじめ、レースの映像をご覧になった全ての方に不快な思いと不信を招く行為であり、如何なる理由であれ、出走馬を蹴るということは認められない」として鈴木に対し、厳重注意を行ったうえで戒告処分とした。なお、鈴木から第1回開催より当面の間騎乗を自粛する旨の申し出があり、帯広市はこれを受理した。しかし、同じ4月18日の別のレースでも58歳の厩務員が出走馬の顔を蹴り上げていた行為が発覚し、市は厩務員を4月29日付で戒告処分としたほか、厩務員が所属する厩舎の調教師・鈴木邦哉も厳重注意とした。厩務員は活動を自粛している。 帯広市は4月30日に記者会見を開き、帯広市農政部参事の佐藤徹也が経緯を説明するとともに、会見に出席しなかった鈴木騎手から託された手紙を代読。「何度も手綱を使い起こそうとしましたが起きあがれず、あのままの状態では馬にとって相当の負担がかかり、早急に起こさないといけないと思い、とっさの判断で馬をビックリさせ、顔が上がったその反動で起こそうとした結果です。決して馬に腹が立ち、イライラとして、という気持ちで取った行動ではないということをわかってもらいたい」としたうえで、「競馬に携わる全ての人が、馬に愛情を持って接している事を理解して頂きたいです。今回の事は深く反省し、今後はこの様な事がないように致します」とした。また、厩務員からも4月29日に反省文が提出されたことも明かした。自粛していた騎手の鈴木と厩務員は、6月19日より騎乗・業務を再開することが発表された。 5月11日の毎日新聞によると、東京都のNPO法人に認定されている動物愛護団体が4月23日と5月2日の二回に分けて、動物愛護管理法違反の疑いで騎手の鈴木と厩務員に対する告発状を北海道警帯広署に送付し届いたことを明らかにした。帯広署は告発状の扱いを含めて一切の回答は差し控えるとしている。同署は8月17日までに騎手と厩務員、および人馬が所属する厩舎の調教師3名の計5名を動物愛護法違反の疑いで書類送検した。
※この「能力検査で騎手・厩務員が出走馬の顔を蹴る」の解説は、「2021年の日本競馬」の解説の一部です。
「能力検査で騎手・厩務員が出走馬の顔を蹴る」を含む「2021年の日本競馬」の記事については、「2021年の日本競馬」の概要を参照ください。
- 能力検査で騎手・厩務員が出走馬の顔を蹴るのページへのリンク