美術史の基礎概念
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「ハインリヒ・ヴェルフリン」の記事における「美術史の基礎概念」の解説
『美術史の基礎概念』(Kunstgeschichtliche Grundbegriffe, 1915年)はヴェルフリンの主著。16 - 17世紀の美術史をルネサンス(古典主義)様式とバロック様式の対比で特徴づけたもの。ヴェルフリンは様式を単なる個人の志向や時代的背景から説明するのではなく、様式の変遷を人間精神の発展と捉え、古典主義 - バロックの対比を5つの表現形式によって説明した。 線的なもの - 絵画的なもの 平面 - 深奥 閉られた形式 - 開かれた形式 多数性 - 統一性 明瞭性 - 不明瞭性 総じて古典主義では明瞭な形があり、各部分が独立しながら全体の中に秩序付けられている。バロックでは変化・運動が見られ、各部分は全体のモチーフに従属している。また、こうした表現形式の変遷を16 - 17世紀だけでなく、多くの文化史上にも見られる現象として捉えた(全ての様式がバロックを持つ)。
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