米国での審理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/15 14:01 UTC 版)
2008年2月22日に米国自治領である北マリアナ諸島サイパン島において三浦は、現地に出向いていたロサンゼルス市警察の警官に殺人容疑で逮捕された。これは、「ロス疑惑」の捜査が米国では未だ進行中(米国では時効制度は存在するが、殺人に関しては時効は存在しない。また、もともと米国から国外へ逃亡しているのと同様の状況であり、時効があったとしても停止している可能性があった)であり、それに基づいての身柄確保と思われた。 米国捜査当局は、ロサンゼルスへの移送を目指していたが、三浦側は日本の最高裁での無罪判決の確定を根拠として、「一事不再理」の原則を盾に米国捜査当局の身柄拘束を不当なものと見なし、ロサンゼルスへの身柄移送の中止と身柄の解放を訴えて、法廷で争った。9月26日に裁判所は殺人罪の逮捕状は日本で判決が確定した一事不再理にあたり無効とした上で、殺人の共謀罪については日本で裁かれていないとして有効とした。 この決定がきっかけとなって三浦はロサンゼルスへの身柄移送に同意し、10月10日にサイパンからロサンゼルス市警に身柄移送した。三浦にとっては27年ぶりのロサンゼルスであった。その後、同日にロサンゼルス市警内の留置所にて三浦が首を吊っているのを発見される。病院に搬送されるが間もなく死亡が確認された。同警察は調査により自殺として発表したが、三浦の弁護人のマーク・ゲラゴスは「遺体を検視した病理学者が自殺ではなく他殺であったと結論づけた」と主張した。
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