米国での承認から回収まで
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/30 18:04 UTC 版)
「ゲムツズマブ オゾガマイシン」の記事における「米国での承認から回収まで」の解説
米国では迅速審査にて2000年にFDAに承認された。対象疾患は60歳以上の再発性急性骨髄性白血病で標準治療の対象とならないものであった。 承認後の最初の年に、FDAはゲムツズマブに黒枠警告を設置させた。その内容は、骨髄移植しない場合の静脈閉塞性疾患(VOD)のリスク増加であった。その後骨髄移植をした場合でもVODリスクが増加することが示された。2008年のJAMA誌上で生物学的製剤の製造販売後調査の不備について議論された際に取り上げられた。 FDA迅速審査プロセスに従って第III相比較臨床試験(SWOG S0106)が2004年に開始されたが、憂慮すべき事象の発現により中止された。評価された症例について見ると、致死的毒性の発現率が標準治療群に比べてゲムツズマブ併用群で有意に増加していた。死亡率は標準治療群で1.4%(4/281)、ゲムツズマブ併用群で5.7%(16/283)、検定結果p=0.01であった。 2010年6月、ファイザーはFDAの要請を受けてマイロターグを市場から回収した。しかし他国の行政機関はFDAに同調せず、日本のPMDAは『ゲムツズマブ オゾガマイシンのリスク-ベネフィット バランスは承認時と変わらない』とした。
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