範疇 (数学)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/28 09:55 UTC 版)
数学において、範疇(はんちゅう)とは位相空間の部分集合を 2 通りに分類する方法のことである。カテゴリーと呼ぶことも多いが、同様にカテゴリーと呼ばれる圏とは全く異なるものである。
定義
X を位相空間とし、A をその部分集合とする。
A の閉包の内部が空であるとき、A は疎であるという。A が可算個の疎な集合の和集合で表せるとき A は第 1 類であるといい、そうでないとき A は第 2 類であるという。第 1 類の集合をやせた集合ともいう。
第 1 類の集合の部分集合は第 1 類であり、可算個の第 1 類の集合の和集合は第 1 類である。
ベールの範疇定理
完備距離空間の空でない開部分集合は第 2 類である。これをベールの範疇定理と呼ぶ。この定理は特に関数解析などで有用である。
この定理は、次のように言い換えることもできる:
- 完備距離空間において、内点をもたない閉集合の可算個の和集合は内点をもたない。
- 完備距離空間において、稠密な開集合の可算個の共通部分は稠密である。
ベール空間
ベール空間とは、空でない任意の開部分集合が第 2 類であるような位相空間のことである。
ベールの範疇定理は、完備距離空間がベール空間であることを意味している。局所コンパクトなハウスドルフ空間もベール空間である。
脚注
「範疇 (数学)」の例文・使い方・用例・文例
- 彼の音楽はどの範疇にも入らない
- その趣味は自己満足の範疇になり始めていると思われる。
- それは適正な範疇に入っている。
- あなたは充分可愛い女の子の範疇に入ると思います。部長のおめがねには余裕でかなってしまうでしょう。
- 彼らはその範疇に属さない。
- しかしながら、人間はなぜこれらの範疇に入ってしまうのか。
- 文法範疇 《性・数・格・人称など》.
- その問題は別の範疇(はんちゆう)に属する.
- 文法的範疇(はんちゆう) 《性・数・格・人称など》.
- どの範疇に属す
- 性は観念的な範疇であり、ジェンダーは文法的範疇である
- 1つの範疇の全てのものに共通する特質
- 種類や範疇に選り分ける基本的な認知過程
- ある事柄をより一般的な範疇に組み入れること
- 共通の特徴や質で区別されるものの範疇
- 実体の数に応じて使われる名詞、代名詞と動詞の形の文法的範疇(単数形、両数形、または複数形)
- 屈折言語の文法範疇で、名詞、代名詞、形容詞の間の一致を要求するもの
- 所定の統計の範疇における観測結果の数字
- 連歌や俳諧で,一巻中で,同じ範疇の句を続けて詠んでよい数
- その物事の範疇に属する
- 範疇_(数学)のページへのリンク