代数の多様性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/24 05:46 UTC 版)
詳細は「バラエティ (普遍代数学)」を参照 等式によって定義することのできる代数的構造は、代数多様性(英語版)として総称され、普遍代数学の一対象として代数多様性を研究するものもあれば、普遍代数学の研究対象は代数多様性のみ調べれば十分と考える者もある[要出典]。 代数多様性について調べるための制約として除かれるものとして: 述語論理、とりわけ普遍量化 ( ∀ {\displaystyle \forall } ) を含む量化。等式に用いることや限定量化 ( ∃ {\displaystyle \exists } ) はよい。 等式を除く全ての有限項関係。特に非等号 a ≠ b {\displaystyle a\neq b} と順序を含めた任意の不等式 この狭い意味での定義において普遍代数学は、典型的には演算のみをもつ構造のみを扱う(型(英語版)は函数の記号は含むが、等式以外の関係の記号は含まない)のであるから、これらの構造について述べる言葉としては等式のみを用いるような、モデル理論の特別な分科と考えることができる。 より広い意味で代数的構造を扱うならば、そのすべてがいま言ったような議論の範疇に収まることは期待できようはずもなく、例えば順序群は順序関係を含むから、普遍代数学の主流としては研究の対象にならない。 より基本的な制約として、普遍代数学では体のクラスを研究することはできない。これは、体の公理系をすべて等式として書くような型(つまり算号系)が存在しないことによる(逆元の存在は任意の「非零元」に対して定義されるから、この反転演算を型に単純に追加することができない)。 このような制約があることの利点は、普遍代数学において研究される構造が、有限積を持つ任意の圏において定義できることである。例えば、位相群は位相空間の圏における群(群対象(英語版))である。
※この「代数の多様性」の解説は、「普遍代数学」の解説の一部です。
「代数の多様性」を含む「普遍代数学」の記事については、「普遍代数学」の概要を参照ください。
- 代数の多様性のページへのリンク