箕曲発電所
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/22 01:43 UTC 版)
津電灯の6発電所のうち出力が最も大きいものは箕曲(みのわ)発電所である。所在地は名賀郡箕曲村大字青蓮寺(現・名張市青蓮寺)。三重共同電気時代からの水力発電所であり、1910年(明治43年)8月に運転を開始した。 淀川水系の河川で名張川支流にあたる青蓮寺川に建設された。青蓮寺川に堰堤を設けて1.9立方メートル毎秒を取水し、川の左岸に沿った約4.0キロメートルの水路で60メートルの有効落差を得て発電する仕組み。発電設備としてフォイト(ドイツ)製のフランシス水車とシーメンス(同)製の交流発電機各2台を備え、700キロワットの発電所出力を持った。発生電力の周波数は50ヘルツであったが、三重合同電気発足翌年の1923年(大正12年)5月に変更されて60ヘルツとなった。 合同電気以降は東邦電力・中部配電を経て1951年以降は中部電力に帰属したが、1965年(昭和40年)4月青蓮寺ダム建設に伴い水没するため発電を停止し、翌1966年(昭和41年)5月20日に廃止された。代替として三重県企業庁により1970年(昭和45年)に整備されたダム式の青蓮寺発電所が存在する。
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