第12巻 - 第17巻
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/30 05:21 UTC 版)
「汽車のえほん」の記事における「第12巻 - 第17巻」の解説
ダルビーにかわり、同じくレスター生まれのジョン・セオドア・アードリー・ケニー(John Theodore Eardley Kenney 1911年 - 1972年)が「八だいの機関車」から挿絵を担当した。ケニーの絵のスタイルはそれほどカラフルでなく、より現実的でリアルでダルビーとは随分と異なるものだったが、挿絵のために機関車をスケッチしたり、アトリエの存在も子供たちに知られ、リアル指向のオードリーとは良好な関係であり、どことなくユーモア漂う作風も、読者にもすぐ受け入れられた。 ケニーは口の横のエクボを深く描いたことで、機関車の表情を豊かにした。また、ダルビーが描いたエドワードやジェームズの半円型の眼が普通の丸眼に変更となっている。ケニー独自の顔は何種類もあるが、顔の中央を黒っぽくして非常にリアルな顔を描くというものがあり、特に第13巻 - 第15巻で見られる。驚いたり怒ったりした時の、丸眼を縦長にしてまゆ毛を逆立てた顔は迫力があり、良い味を出していた。しかし、眼疾患による失明のため交代を余儀なくされ(後にその疾患が原因で死去)、 担当巻数は最も少ない。 当時のイギリス国鉄では近代化計画が進められており、蒸気機関車の淘汰・ディーゼル機関車への置き換えが進んでいた。危機感を抱いた牧師は、保存鉄道での活動を活発化させる。絵本でも蒸気機関車の保存活動を描く傾向が強まり、13巻・15巻の物語では特にその影響が見られる。また、13巻では実在する著名な機関車シティ・オブ・トルーローが登場した。
※この「第12巻 - 第17巻」の解説は、「汽車のえほん」の解説の一部です。
「第12巻 - 第17巻」を含む「汽車のえほん」の記事については、「汽車のえほん」の概要を参照ください。
- 第12巻 - 第17巻のページへのリンク