立体效果とは? わかりやすく解説

立体障害

(立体效果 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/09 10:53 UTC 版)

立体障害(りったいしょうがい, steric hindrance)とは、置換基がある空間を占めることでその反応性を低下させるような立体効果である[1]。 立体障害は化学では非常に大きな意味を持ち、(有機化学の試験で基質反応性が違う理由の多くは立体障害、ほかには電子状態溶媒効果、各種相互作用など)非常に重要である。一般の置換反応付加反応における分子の反応中心への接近、LDAに代表される求核剤塩基アトロプ異性などのような結合周りの回転の制限や、不安定化合物の安定化、不斉合成における配位子設計など多くの場面に関わっている。


  1. ^ a b “9章1節 SN2反応の機構”. ブルース有機化学. (7 ed.). 化学同人. (2014年11月30日). p. 467. ISBN 978-4-7598-1584-9. OCLC 939460827. https://www.worldcat.org/oclc/939460827 
  2. ^ a b c d “10章2節 E2反応は位置選択的である”. ブルース有機化学. (7 ed.). 化学同人. (2014年11月30日). p. 514. ISBN 978-4-7598-1584-9. OCLC 939460827. https://www.worldcat.org/oclc/939460827 


「立体障害」の続きの解説一覧

立体効果

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/14 18:18 UTC 版)

ザイツェフ則」の記事における「立体効果」の解説

E2反応において、塩基ハロゲン化物などの脱離基に対してβであるプロトン引き抜くプロトン除去脱離基除去新たな二重結合形成する単一協調した段階生じる。水酸化ナトリウムナトリウムメトキシドナトリウムエトキシドなどの小さく妨げられていない塩基E2脱離使用する場合、普通、ザイツェフ生成物ホフマン生成物として知られる最も置換されていないアルケンよりも好まれる例えば、2-ブロモ-2-メチルブタンエタノール中でナトリウムエトキシド処理すると、適度な選択性ザイツェフ生成物生成される立体相互作用により、カリウム t-ブトキシドトリエチルアミン、2,6-ルチジンなどのかさ高い塩基は、ザイツェフ生成物になるようにプロトン容易に引き抜くことができない。これらの状況では、立体障害少なプロトン優先的に引き抜かれる結果としてかさ高い塩基使用するときはホフマン生成物多く生じる。2-ブロモ-2-メチルブタンナトリウムエトキシドではなくカリウム t-ブトキシド処理すると、ホフマン生成物多く生成される基質内の立体相互作用ザイツェフ生成物形成妨げる。これらの分子内相作用は、アミンアルケン変換するホフマン脱離反応における生成物分布関連するホフマン脱離において、第四ヨウ化アンモニウム塩を酸化銀処理すると、水酸化物イオン生成され、これは塩基として働き第三級アミン除去してアルケン生成するホフマン脱離においては分子内の立体相互作用により最も置換されていないアルケン一般的に多く生成される第四級アンモニウム基大きく分子残り部分アルキル基との相互作用望ましくない結果としてザイツェフ生成物形成必要な立体配座は、ホフマン生成物形成必要な立体配座よりもエネルギー的に有利でないその結果ホフマン生成物がより多く形成されるコープ脱離原理的にホフマン脱離と非常に似ているが、より穏やかな条件下で生じる。これはホフマン脱離を同じ理由ホフマン生成物形成支持する

※この「立体効果」の解説は、「ザイツェフ則」の解説の一部です。
「立体効果」を含む「ザイツェフ則」の記事については、「ザイツェフ則」の概要を参照ください。

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