空中発射による利点と問題点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/04/14 08:18 UTC 版)
「ペガサス (ロケット)」の記事における「空中発射による利点と問題点」の解説
「空中発射ロケット」も参照 ペガサスロケットが分離される高度は安定軌道最低高度のおよそ10%であり、分離時の速度であるマッハ0.8は第一宇宙速度の3%である。これによって地上から発射するより小型のロケットで同等のペイロードを打ち上げることが可能であり、機体コストを大きく下げることが可能である。また、発射は高度12kmの成層圏において行われるため、天候によって発射が制限されないという利点がある。これは打ち上げ時間帯が制限される科学衛星や即応性が求められる衛星の打ち上げにおいて有利になる。 空中発射ロケットは低コストな運用を可能とするシステムであるが、母機の年間維持費が固定費となるため、年間打ち上げ機数が減少すれば打ち上げ費用は増大する。ペガサスでは1機あたり$6Mでの打ち上げを目指していたが、受注機数が予想を下回り1992年の段階で$12.5Mであった。その後、母機や1,2段等の構成が変更された事で費用は上昇、近年の年間1機体制では$20M以上にもなっている。これによって当初目指していた低コストでの運用は困難となっており、約1.5倍のペイロードで$19Mのミニットマン弾道ミサイル転用ロケットミノタウロスIに顧客が流れている。
※この「空中発射による利点と問題点」の解説は、「ペガサス (ロケット)」の解説の一部です。
「空中発射による利点と問題点」を含む「ペガサス (ロケット)」の記事については、「ペガサス (ロケット)」の概要を参照ください。
- 空中発射による利点と問題点のページへのリンク