稚内地域ネットワークの現在
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 00:59 UTC 版)
「育英館大学」の記事における「稚内地域ネットワークの現在」の解説
2005年には、稚内市内にある標高 240m の百年記念塔に無線 LAN 装置が設置され、塔から約 23km 離れた稚内市立天北小中学校が接続できることが確認された。その後、2007年、正式に接続され、天北小中学校での運用が開始されている。現在は、さらに遠隔地にある教育機関との接続を視野に、WiMAX などの新規格の無線機器の利用が検討されている。 なお、2006年8月24日から2007年3月31日の期間には、礼文町、稚内市などを構成員とする調査検討会によって、WiMAX を用いたフィールド調査が実施されている。百年記念塔から 12.8km 離れた増幌小中学校との間での WiMAX による接続実験や、利尻島〜礼文島を 18GHz 帯 FWA WiMAX で接続する実験が行なわれ、また稚内市内各所での電波の到達範囲などが調査された。 近年においては、稚内市街地への ADSL や B フレッツなど、定額ブロードバンド回線の普及もあって、市街地区の参加各校においては、生徒たちのインターネットを利用した学習という面では、このネットワークに依存する割合は以前よりも小さくなりつつある。これらの各校では、生徒たちの学習よりも、むしろ参加教職員たちの各種サーバやファイアウォールの設置・運営を通じたネットワーク管理技術の向上や、それらを手助けし実際にネットワークの維持・運営にあたる大学学生たちの実習を通じた技能の向上や、このネットワークを用いた各種の実験・研究(リアルタイムでの動画の配信や、IPv6 における動的ルーティングなど)に重点が移りつつある。 その一方で、(過疎地などの理由により)当面、有線による商業ブロードバンドが到達する見込みの薄い郊外地区においては、前述の天北小中学校や、増幌小中学校、礼文島での実験に見られるように、このネットワークの拡大が継続して進められている。また郊外の各接続校をハブとして、その各校の周辺集落にインターネット接続を提供することなどが、これからの目指すべき課題として挙げられている。
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