社員の過労自殺
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 13:24 UTC 版)
2020年6月、三菱自動車に勤めていた男性社員(当時47歳)が2019年2月に自殺したのは、長時間労働により発症した精神疾患が原因だったとして、三田労働基準監督署が労災認定していたことがわかった。 遺族の代理人弁護士によると、男性社員は1993年に新卒で三菱自動車に入社。エンジニアとして長く商品開発に携わっていたが、2018年1月からそれまで経験のなかった商品企画部に配属され、日産自動車と共同開発した軽自動車(eKワゴン・eKクロス)の商品企画を担当。単身赴任して住んでいた社員寮では平日の夜も会社のパソコンで仕事をしており、休日に妻と娘がいる自宅に帰った際も近くの図書館で仕事をしていた。両社の意向を調整する業務に従事する中で、板挟みになり強いストレスを抱えていたという。2019年2月7日、男性社員は社員寮で練炭自殺した。 遺族から労働災害の申請を受けて労働基準監督署が調査した結果、亡くなる直前の1か月の残業時間が「過労死ライン」と言われる100時間を超える139時間以上にのぼっていたことが分かった。男性社員は休日もパソコンを使って働くなどしており、実際の労働時間はさらに長かったとみられる。健保組合から支給されたスマートウォッチの記録では、亡くなる前の1カ月のうち22日は睡眠時間が6時間に満たなかった。三田労働基準監督署は男性社員が自殺したのは残業が急増するなどした結果、精神疾患を発症したのが原因だったとして、2020年5月28日付で労働災害と認定した。
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