社会生物学・人間行動生態学
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/04 09:24 UTC 版)
「進化心理学」の記事における「社会生物学・人間行動生態学」の解説
進化心理学は(人間)社会生物学や人間行動生態学、ヒューマン・エソロジーと同一視されることがある。進化心理学者は通常、社会生物学の支持者であり擁護者である。しかし社会生物学は自然選択の働きに注目し、計算機理論やより心理学的な側面へ関心を向けなかった。生物は適応度を最大化しようとしているように見えるが、その行動が適応度の最大化と一致するかどうかとは関係なく、自然選択が形作った神経プログラムを実行している。選択圧を知ることは重要だがそれだけではヒトの行動は説明できない。社会生物学が動物行動学とは異なるように、進化心理学と社会生物学は異なる。 進化心理学は人間行動を支える精神メカニズムの発見と、それを作った選択圧の解明に注目する。また多目的学習装置よりも専門化された認知モジュールを行動の基盤として重視する。人間行動生態学は行動そのものと、行動に影響を与える生態的制約に注視する。二重相続理論は文化と遺伝子の相互作用(遺伝子-文化共進化)を重視する。つまり文化が遺伝的進化に与える役割を強調する。しかしこれらの視点は矛盾するのではなくて、補い合うことができる。
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