磐梯山ジオパーク指定
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/19 06:52 UTC 版)
「1888年の磐梯山噴火」の記事における「磐梯山ジオパーク指定」の解説
首都圏から比較的近く、風光明媚で春夏秋冬それぞれの観光資源に恵まれた磐梯山は多くの観光客が訪れるようになったが、噴火によって引き起こされた岩屑なだれによって多くの湖沼が誕生し、また植林の努力もあって森林が復活しているというジオパークにふさわしい地でもある。しかし磐梯山そのものの自然環境、歴史や文化を観光する、いわゆるジオサイトとしての利用者は少数であった。 地域においても噴火災害の記憶が薄れていく中、1999年(平成11年)から地元の中学校で磐梯山についての火山教育が始まった。それと並行して、磐梯山現地の北塩原村では、磐梯山の自然環境、歴史文化を観光客に伝え、価値を理解してもらうことによって自然環境、歴史文化の保全を図るエコツーリズムが開始された。そのような中で、2008年(平成20年)、磐梯山をジオパークとする運動が開始され、翌年には磐梯山ジオパーク協議会が発足する。 ジオパーク推進運動では、地域に磐梯山の自然環境、歴史文化を伝えるとともに、活火山でもある磐梯山の火山防災についても普及活動を行っていった。観光地である磐梯山地域では噴火の危険性の周知が観光に悪影響を与えることを懸念する声も上がったが、活動を続けていくうちに理解も深まっていった。2011年(平成23年)磐梯山は磐梯山ジオパークとして日本ジオパークの指定を受けた。指定後も地域や観光客に自然環境、歴史文化を伝え、観光客を集めていくという地域活性化とともに、火山防災についての啓発、体制作りというジオパーク活動が継続されている。
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