砂糖の島
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/17 08:59 UTC 版)
ネグロス島はフィリピン国内最大の砂糖の産地として名高い。特に島西部のネグロス・オクシデンタル州は国内の砂糖の半分を生産し、サトウキビのプランテーションが平野全体に広がり、島の農業地帯の多くを占めている。プランテーションにはかつて砂糖運搬鉄道が縦横に行き交っており、島の15箇所にある砂糖の集積地に送られていた。また近年は国道を使って大型トラックによる輸送も行われるが、積載量が大きいので島内の道路が傷む原因になっている。ヴィクトリアス市にある製糖・精製工場はフィリピンのみならず世界最大の大きさである。 一方、ネグロスの農業・経済は砂糖生産に依存したモノカルチャーとなっている。農地の大半がプランテーションになっているため、自給用の作物はほとんど作られておらず、食料は他の島からの輸入に頼っている。砂糖貴族とも言われる大地主が大農園を所有する一方、島民の多くは砂糖産業に従事しプランテーションの労働収入に頼り、砂糖の市場価格に生活が翻弄されて飢えや貧困に苦しむ者も少なくない。後述する「砂糖経済の危機と内戦」の節を参照のこと。
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