直流饋電・交流饋電
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 11:50 UTC 版)
直流饋電 長所 複数の鉄道変電所から同時に並列して給電できるので、事故や工事などでも冗長性がある。 最近まで主流であった直流モーターがそのまま使用できた。 短所 車両側で変圧するには向かないので、モーターの電圧に合わせることが求められるため、高電圧/小電流にはできず、低電圧/大電流では送電ロスが大きくなる。また、送電ロスを減らすために鉄道変電所を多く設ける必要がある。 大電力を供給できないので、高速鉄道や重貨物列車を走らせる路線には不向き。 直流に変換する鉄道変電所は機器が割高になる。 交流饋電 長所 変圧器を用いて、主電動機に加える電圧を容易にロス無く制御できる。 高電圧/小電流にできるので送電ロスが少なく、大電力が供給でき変電所も少なくてすむ。 短所 直接饋電方式という単純な交流饋電では、電線からの電磁波によって周囲の通信線へ障害を及ぼす「通信誘導障害」と呼ばれる現象が起きやすい。BT饋電やAT饋電などの工夫が行われる。 車両に設置する機器のコストが高額となりやすい。すでに直流電化が普及した地域では、交直接続などの維持コストなども必要となり高額となる。そのため直流電化が普及した地域での部分的な交流電化は、全て直流化した時よりも総コストは大きくなる傾向にある。
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