監視や警告、制御について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 01:19 UTC 版)
「アックア・アルタ」の記事における「監視や警告、制御について」の解説
ヴェネツィアの潮位監視予報センターはヴェネツィアの潟やアドリア海(イタリア国立研究委員会(Italian National Research Committee, CNR)の管轄)に設置された観測所のネットワークを通じて情報を入手している。潮位監視予報センターの、海洋データや気象データを分析することにより導き出される正確な予測は、48時間前からの予報も可能にしている。(もっと以前からの長期予報を出すことも可能ではあるが、正確性はかなり下がってしまう。) 予報は、潮位監視予報センターのウェブサイト、電話サービス、地元新聞紙、電光掲示板、ヴァポレット(水上バス)のバス停などを通じて一般市民に伝達される。 アックア・アルタ予報が出された場合、被害に遭う可能性の高い商業店や家屋の所有者には、市の無料電話サービスおよびショートメッセージサービスによりそのことが通知される仕組みになっている。また、その中でもとても強い以上の警報が出された場合は、全市民にそのことが伝わるよう、町中に設置されたサイレンスピーカーが使用される。 2007年12月7日、この警報システムによりとても強いアックア・アルタが発生することが市民に通知された(ヴェネツィア市内のみ発令)。スピーカーからは、まず最初に「指示を待て」を示す笛の音が鳴らされ、それに続いて予想潮位を示す回数分の笛の音が鳴らされた。(早見表が発行されている。) 旧来のシステムでは、警報は3段階しか用意されておらず、合図が1回ならば予想潮位は110cm、2回ならば140cm、3回ならば160cmとなっており、大雑把な数値しか伝えることができなかった。しかし、新システムの導入により浸水予想地域の人々に正確な情報を届けることが可能となった。新システムが初めて使用されたのは2008年3月24日で、このときは予想潮位が110cmであることを正確に伝えることに成功している。
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