盛岡文士劇とは? わかりやすく解説

盛岡文士劇

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/21 07:47 UTC 版)

盛岡文士劇(もりおかぶんしげき)は、岩手県盛岡市で毎年年末に上演される演劇。岩手や盛岡にゆかりのある作家、文化人、放送関係者(岩手県の放送局のアナウンサーなど)が大挙して出演する。

概要

1949年に作家の鈴木彦次郎が中心となって開始。13年継続し一度は中断する。1995年に盛岡在住の作家、高橋克彦が発起人となって復活し、現在に至る。

キャストは2チームに分かれ、それぞれ現代劇時代劇に演題を分けて上演する。有名な映画のプロットを翻案したコメディや人情劇などが多いが、地元放送局のアナウンサーの出演を主体にした現代劇は盛岡を舞台とし、盛岡弁をふんだんに取り入れた台本が特徴。

素人の演劇ゆえの言い間違いや、他県出身のアナウンサーらが披露する下手な盛岡弁が笑いを誘っている。アドリブを連発する出演者もおり、会場内は終始笑い声に包まれる。スペシャルゲストが登場することもある[1]

2つの演題の幕間には、盛岡市長をはじめとした文化人、名士が実行委員として姿で登場して口上を行う。こちらも出し物の一つとされ、名物となっている。

盛岡劇場(盛岡市松尾町)にて、毎年11月末または12月初頭の土日に公演が行われる。チケットは10月に売り出されるるが早々に売り切れるプラチナチケットとなっている[2]。テレビ放送についてはIBC岩手放送が復活第1回から独占放映しており、公演後約1ヶ月後(年明け前後)に岩手県内に向けてテレビ放映している[3]

代表的キャスト

原則として出演者に恒久的なメンバーは存在しないが、地元放送局アナウンサー[4]、高橋(克)(時代劇)、畑中(現代劇)は復活公演から2017年まで皆勤している[5]

現代劇

アナウンサーが中心。公演の前半。

  • 盛岡市の民放テレビ局のアナウンサー - IBC岩手放送から2-3名[6]。他の民放テレビ局は出演しない[7]
  • 高橋佳代子(元テレビ岩手、フリーアナウンサー)
  • 高橋美佳(元テレビ岩手、フリーアナウンサー)
  • 畑中美耶子(元IBC岩手放送、フリーアナウンサー、方言指導家、もりおか歴史文化館館長)
    • 毎回冒頭に花道から登場し、客と盛岡弁丸出しで会話を行うのが通例。また、出演するアナウンサーに盛岡弁を指導している。

時代劇

盛岡に在住、あるいはゆかりのある作家が中心。公演の後半。

スタッフ

  • 小野寺瑞穂(劇作家、朗読家)
  • 藤原正教(劇作家、演出家)
  • 浅沼久(演出家、会社社長)
  • 道又力(脚本家、作家)

関連

脚注

  1. ^ 2002年の弘田三枝子など。
  2. ^ 盛岡文士劇”. (公財)盛岡観光コンベンション協会. 2019年1月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年2月21日閲覧。
  3. ^ 2006年 - 2008年は時代劇のみ、NHK衛星放送で全国放送された。
  4. ^ 放映権を持つIBCは現代劇、時代劇両方に少なくとも2名ずつ出演。他の民放は現代劇か時代劇に1名のみ、NHK盛岡は時代劇のみ1名出演が原則。2024年はIBC岩手放送とエフエム岩手のみ。
  5. ^ 高橋は2018年は声の出演となり、公演には出演しない
  6. ^ 大塚富夫カンニングペーパーを仕込むなどのアドリブ芝居が現代劇の定番となっており、ほぼ毎回出演。現役ではないが河辺邦博(OB、IBCアナウンス学院長)が出演する年あり
  7. ^ 2019年以降、テレビ岩手岩手朝日テレビが出演を取りやめた。岩手めんこいテレビも2024年からは出演せず(時代劇に移行した年がある)。
  8. ^ 作家でもある菊池幸見が多く出演
  9. ^ 年により出演せず
  10. ^ 現代劇出演の場合あり

外部リンク


盛岡文士劇

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/06/17 01:20 UTC 版)

文士劇」の記事における「盛岡文士劇」の解説

盛岡文士劇は、1949年昭和24年)、作家鈴木彦次郎中心に始まった鈴木は、文藝春秋社社主菊池寛親友であったことから、菊池から文士劇の名を使う許可をもらい、盛岡市在住作家中心とする文化人らによる歳末恒例盛岡名物として第13回1962年昭和37年)まで盛岡劇場(旧盛岡劇場)で上演された。 1990年平成2年)に、盛岡劇場再建され新盛劇場)、盛岡市協力して文士劇復活当初1回限りお祭りということだったが、以降現在に至るまで日本唯一の文士劇として公演行っている。現在では、地元作家出演のみならず地元文化人地元マスコミ関係者出演趣旨賛同した盛岡在住でない文化人ゲストボランティア出演している。放送局アナウンサーによる方言劇なども公演され人気博している。

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