皇太子の富士登山
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登山を趣味とする今上天皇は、皇太子時代の2008年8月7日 - 8月8日に20年ぶりに富士登山を行った。1988年にも富士登山を試みたものの途中で悪天候で引き返したが、2008年は天候にも恵まれ山頂まで到達できた。富士宮口五合目から登山を開始し、混雑する富士宮口登山道から新六合目で分かれて宝永山に到着後に御殿場口登山道に入り、御殿場口7.9合目の山小屋(赤岩八合館)に1泊した後、翌朝6時30分頃、無事登頂とお鉢巡りを行った。下山は御殿場口の大砂走り経由で、そのまま御殿場口新五合目まで下り、昼までに下山を完了した。登頂の際、富士山頂で見た日の出を見て句を詠んでいる。 「雲の上(へ)に太陽の光はいできたり富士の山はだ赤く照らせり」 御殿場市観光協会では皇太子の辿ったルートを、登山口となる富士宮口五合目の標高の高さと、御殿場口の静けさや下山ルートの大砂走りなどの魅力を兼ね備えた「プリンスルート」として宣伝を始めた。このルートは従来は荒れていた区間もあったが、皇太子一行の通行に先立ち再整備されたものである。道標等も整備され、「プリンスルート」の名称も道標や案内図に正式に採用されている。マイカー登山者の利便性を考慮し、2009年シーズン以降、富士宮口のマイカー規制時に二合目の水ヶ塚公園駐車場と御殿場口新五合目の間にシャトルバスを運行している。また、このルートを使う登山者の増加に伴い、休館状態だった御殿場口の山小屋「わらじ館」が2011年から本格的に営業を再開した。
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