発見状況の詳細
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/31 05:42 UTC 版)
「エゾナキウサギの発見」の記事における「発見状況の詳細」の解説
エゾナキウサギによる食害発覚 網走支庁管内置戸町安住のオンネアンズ川の標高340m付近の岩や礫に覆われた急斜面において(北緯43度39分 東経143度30分 / 北緯43.650度 東経143.500度 / 43.650; 143.500、海抜約400m)、1925年(大正14年)の山火事後にカラマツを植林した2ヶ所の区域の苗木が動物の食害にあう。苗木の齧り跡が既知のネズミ類やエゾリス、エゾユキウサギのもとは異なり、この未知の動物を「特殊野鼠」と称した。「特殊野鼠」駆除のために殺鼠剤を使用したが効果はなかった。 捕獲成功 1928年(昭和3年)10月、野付牛営林署の職員が鼠捕り器を考案し、カラマツの枝葉を餌として仕掛けたところ同月3日に3匹の捕獲に成功し、その後も数匹の捕獲に成功、総計約10匹の「特殊野鼠」を捕獲することができた。 反響 この捕獲は1928年(昭和3年)10月14日の『小樽新聞』に記事と写真が掲載された。その内容は次の通り。「森林に山火、虫害のほか野鼠の食害も相当侮りがたいものがある。道庁(北海道庁)ではこの野鼠を極力捕殺するやう督励しているが、この程北見置戸村付近において家鼠大の異様の小獣を発見捕獲した。写真の如きものであって種類名称を知るため北大(北海道帝国大学)で解剖に附し研究をしたが、これに似たものは満州におけるタルバカンと称するものでまた朝鮮にも同様なものが棲んでいるが、しかしこれ等とは形態において多少異なる点もあるので兎に角北海道では珍しいものと言はれている」 新聞掲載時点では、エゾナキウサギの分類学上の種が不明であった。
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