発生当初の原因分析
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 22:29 UTC 版)
「調布市PA-46墜落事故」の記事における「発生当初の原因分析」の解説
マスコミの取材に対し、元全日本空輸機長、現航空評論家の樋口文男は「動画共有サイトに投稿された映像や、レシプロ小型機の低速度から考えて、離陸から墜落まで20 - 30秒しかなかったようだ。離陸直後に機関に重大なトラブルが起き、住宅街を避ける余裕がないまま墜落したのでは」と指摘している。また「エンジン音が普段より低かった、通常より高度も低かった」という目撃情報については、「通常なら離陸時はエンジン出力を最大にするため、エンジン音も高くなる。普段より低かったとすれば、エンジン出力が十分に上がっていなかった可能性がある」と述べている。墜落現場の状況については「壊れた機体が散乱している住宅の、2軒隣の住宅の屋根が大きく壊れているのが分かる。この屋根に主翼が接触し機体がひっくり返った勢いで2軒先の住宅に衝突し、燃料タンクから燃料が漏れ火災が起きたのでは」と指摘している。 同じく航空評論家の秀島一生は、事故の目撃者が撮影した映像を分析し「離陸後、エンジン出力が増すべきところで音が大きくならずに消えているように聞こえる。上昇中に何らかの原因でエンジンが止まった可能性が高い」と指摘している。また、事故機が仰向けになった状態で見つかったことに対し「住宅を避ける間もなく突っ込んだとみられる」とし、「たとえエンジンが止まったとしても、操縦ができた状態であればもう少し飛べたはず」とエンジン以外にもトラブルが起きた可能性があることを指摘している。 航空安全コンサルタントの佐久間秀武は「離陸しているということは、それまでエンジンに異常がなかったということ。操縦系統が整備不良だったのではないか」と指摘した。
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