発生後の破壊
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/21 20:43 UTC 版)
齲蝕以外のプロセスによる歯の破壊は正常な生理学プロセスと考えられているが、病的状態になるほど重篤になる場合もある。咬耗症は、相対する歯からの機械的な力による歯牙構造の喪失である。初期の咬耗はエナメル質に影響を与え、確認を怠った場合、下層の象牙質に進行する場合もある。磨耗症は、外部要素からの機械的力による歯牙構造の喪失である。この力がセメント-エナメル境(CEJ)で始まると、歯のこの領域ではエナメル質が非常に薄いため、歯牙喪失の進行が速くなる可能性がある。このタイプの歯磨耗の一般的な原因は、歯ブラシを使う際の過剰な力である。酸蝕症は、細菌由来ではない酸による化学的溶解が原因となる歯牙構造の喪失である。腐食による歯の破壊兆候は、嘔吐が歯を胃酸に曝すため過食症の人々の口内に共通の特徴である。もう一つの重要な腐食酸原因は、レモン汁の頻繁な吸引である。アブフラクションは屈曲力による歯牙構造の喪失である。歯が圧力の下で屈曲するにつれ、咬合と通称される歯が互いに触れ合う配置が歯の片側に緊張を引き起こし、歯の逆側では圧縮を引き起こす。これは、張力のかかる側にV字型の窪みが生じ、圧縮のかかる側にC字型の窪みが生じると考えられている。 歯根で歯の破壊が起きる時、歯髄内の細胞によって引き起こされる場合このプロセスは内部吸収と呼ばれるが、歯周靭帯の細胞によって引き起こされる場合は外部吸収と呼ばれる。
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