発明・発案
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/06 07:38 UTC 版)
1921年か1922年頃に玲琴(れいきん)という胡弓の一種である楽器を発明した。それまでの日本の胡弓は高音しか出せなかったため、「深みのある音を」ということで考え出した。 新日本音楽のために考案された。 木製で縦長の台形の胴(表はマツ、裏はカエデ、ときにキリ)に三味線の棹を1本立てて、これに金属製または羊腸製の絃を3本張り、これをヴァイオリン用の弓で擦って演奏する。 胴の表板には響孔が左右に2個ある。 駒はヴァイオリン用のものが代用される。 小、中および大の3種があり、小はヴァイオリンに、中はヴィオラに、大はチェロにそれぞれ相当する。 持ち方と演奏法は、ヴァイオリンと同様である。 中および大は座して、または椅子に腰掛けて、玲琴を立てて演奏する。 椅子に腰掛ける場合は、胴の下部に長い棒を挿入して、チェロと同様の姿勢で演奏する。 調絃は、三味線と同様で、本調子、二上がり、三下がりまたは一下がり。 音色は田辺によれば東洋風のさびがあり、尺八および箏との合奏に適するという。 田辺によって考案され、見砂知暲によって製作された。 「玲琴」の命名者は田中正平である。 なお、家庭踊なる踊りを発案し、踊り=芸妓=悪所での遊びの連関から踊りを開放した。皇族なども踊った。
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